第353話 従業員とのなんやかんや
「シン殿ぉ~、あなたのウェンディですよぉ~♪」
「シン君お帰りなさい」
アルの次に来たのはエルフのウェンディさんとミリーさん
2人は商業ギルドで働いていて池田屋商会の従業員では無いけれど、仕事の事や貴族の事で色々とお世話になっている
「ウェンディさんとミリーさんも元気そうで良かったです」
「シン殿が留守の間もコニーとフラニーとパン作りは欠かさなかったので上達したんですよぉ、明日の朝も作りますから食べてくださいねぇ♪」
「楽しみにしてます!えぇーっと、ミリーさんは何故にウェンディさんの後ろに?」
「ミリアリア様?シン殿が帰って来たのに何してるんですかぁー!」
いつものミリーさんなら旅の間に池田屋商会に訊ねて来た馬鹿な貴族の相手を俺の代わりにして大変だった、くらいの愚痴は言うところなのに
さっきからウェンディさんの後ろに隠れるようにして、なんだかモジモジしている
トイレに行きたいなら黙ってサッと行って欲しいんだが
「ウェンディ?!わっ、私はここで大丈夫だから!」
「ミリアリア様、私の後ろに隠れて会話をするのはシン殿に失礼ですよぉ~」
「そっ、それはそうだけど(汗)」
ウェンディさんに無理矢理前に出されたミリーさんは、両手を後ろにまわして更にモジモジしている
これは相当トイレを我慢して、、、る訳ではなかったか
よく見たらミリーさんの両手の指が包帯でグルグル巻きにされている、これは雨期にも見た光景だな
そう言えば旅に出る時にお藤お母さん、、、じゃなくってマーマとしてミリーさんにたくさん料理を教えるとか言ってたっけ
理解でーす。
俺も大人だからいちいち指摘するような事はしませんけどね
いい加減自分の指を包丁で切らないようにはしてくださいよミリーさん(悲)
いつものように回復魔法で傷を治す、、、前に
狐の神獣ヨウコさんに貰った製薬スキルを試してみよう♪
粉薬とかカプセルとか自由自在に作れる超便利スキルらしいから、切り傷を治す軟膏を作ってみよう
これも頭の中で考えたら掌に薬が出てくるのか?
切り傷を治す軟膏、軟膏、軟膏、軟膏、難航、軟膏、軟膏、軟膏、軟膏、軟膏
ヤベッ、1回違うの混ざった(汗)
でも出た、軟膏!
元世界にあった有名な傷薬を思い浮かべたせいか、まんま同じ容器で出て来たよ
「ミリーさん、どうぞ傷薬です。」
「あっ、ありがとう(恥)でも魔法で治してくれないの?」
「ここで魔法を使うのはちょっと、良く効く薬なんで心配は要りません!」
創造神様やヨウコさんを信用してはいるけれど、本当に傷が治るまではドキドキするぅー!
「そうなんだ、じゃあ遠慮無く塗り塗り、塗り塗り、塗り塗り」
「ミリーさんどうですか?塗り薬なんで即効性は無いかもしれませんけど」
「あっ?!ゆっくりだけど傷が治って来てるよ!」
どれどれ
ミリーさんの指を見ると確かにゆっくりではあるけれど、傷が治って行くのが分かる
薬だから一瞬で治るとかは無理なのだろうか?それともそういう効能の薬を作ればいける?
今後も要検証っと、忘れないようにメモメモ
ただなぁ、間近で見るとミリーさんの指がめちゃめちゃ傷だらけなんだもの
これはもう包丁は諦めてキッチンハサミを使って貰う方が良いかもしれない
「会長ぉー!」
「「アンさん待ってー(汗)」」
おっ?
次にやって来たのは、甘味部門の責任者(仮)で元娼婦のアンさんと
『甘味屋リリー』で働いているニックとスナックの双子の、やる気あるトリオじゃないか(笑)
ちなみにニックとスナックは我が家の裏庭で、俺がプレゼントしたテントで生活していて
更にニックとスナックは、俺に直接手取り足取り仕事を教えて貰えるほど気に入られていて(本当は早く独立して欲しいだけ)
将来有望で貴重な若い男という理由で、玉の輿を狙う女性達に交際を申し込まれる日々だとかなんとかの噂を聞いたりする
俺としては誰かと試しにお付き合いしてみるのも良いと思うんだけど、今のところ恋愛には然程興味は無いようだ
1度キャバクラか娼館に連れて行ってやるべきだろうか?
恋愛に興味が無いのはどうでもいいけど、女性の魅力を知らずに女性に人気が出るお菓子を作るのは難しいだろうからな
今度酒でも飲みながらそれとなく聞いてみるか
さてさて
いつものやる気あるトリオはどんな話をしてくれるのかな♪
つづく。
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