閑話 異世界の運営者

ここは神と呼ばれる存在が住む世界


神と呼ばれる者達は創る事に興味はあれど、その後の事に興味を持つ者は数少ない



そんな神達の中で自身が創った世界に興味を持ち


積極的に干渉し、より良い世界にしようと考える年若い女の神がいた。








はぁ~


世界を創造するというのは難しいものですね


それでも太陽系の星々を参考にしたお陰でしょうか


生命を造ってから約一億年というスピードで人類が文明を築くまでに至りましたが、ここ千年程停滞気味です。


地球のような多様な文化の発展には至っておりません、私の世界に魔法があるのが原因でしょうか?




私達は造るという事に関しては積極的ですが、造った後の事については無関心なのが普通です。


なので私の抱える悩みについてのアドバイスは期待出来ません。


そこで私は多様な文化を学ぶ為に地球の書物を読む事にしました。




ふむふむ


魔法がある世界では魔王と勇者とダンジョンが必須


クエストをクリアして報酬を得る


定期的なメンテナンスが必要


メンテナンスの際は無償でアイテム等をプレゼントするのが望ましい


ユーザーの声には速やかに対応する


『俺TUEEEEE!』や『チート無双』は早期のマンネリ化を招くから注意が必要


ケモミミとモフモフは至高


絶対領域は至宝


人気の秘密はテンプレ



なるほど勉強になりますね、早速私の世界に組み込んでみましょうか。




ーーーーーーー数百年後ーーーーーー




おや?



次元の狭間に地球から魂が入り込んでしまっていますね


このままではこの魂が消滅してしまいます



次元の狭間から元の世界に戻すのは・・・駄目ですね、魂に負荷がかかり過ぎて耐えられません


私の世界に魂を移動させるならギリギリ耐えられそうです


ちょうど良い事にこの魂は魔法が存在する世界の知識も豊富です。


地球の神にも了承を得ました



あとはこの魂にテンプレ通りの異世界を楽しんで貰うだけです。


これで私の世界も、、、


ふっふっふっふ♪









こうして1番新しい世界、『フリーダム』に送られた魂は、神の思惑通りに動かされる事になるのだが




それはもう少し先のおはなし。







◆◆◆◆◆


次回、第2章から毎日午後8時頃の投稿になります。


時間は多少前後するかもしれませんが、今後もよろしくお願い致します。

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