5ターン目:フリーRP

【朝比奈・B・薫(アサシン陣営)】

~シールダーから宝具を受け取った後~


【朝比奈・B・薫(アサシン陣営)】

「あら。こんなところで何をしているのアサシン」


【アサシン】

「主様。なに、私が元々持っていた刀はそのままではございますが、シールダー殿から借り受けた剣も振り慣れておこうと思いまして」周囲には薪のように細かく斬られた木々が転がっていた


【朝比奈・B・薫(アサシン陣営)】

「修行ってわけ。随分真面目なのね。でも、こんなに斬る必要あった?」木片を一つつまんで言う


【アサシン】

「生前の仕事では、刀の切れ味を試すものもありましたから。その際は、どうしても斬る対象より鑑定する刀の方が多かったもので、一つのモノに何本もの刀で傷をつけたものです」


[RP用③] 朝比奈・B・薫 :

「…斬ったものは、死体ってことよね?」


【アサシン】

「ええ。私は主に処刑の終わった、首のない身体を相手にすることが多く……思えばその時も、私はただ無感情に刀を振り落とすばかりで、この人間はどんな罪を何故起こしたか、などは考えてはおりませんでしたね」


【アサシン】

「当主様に言われました。『お前の研鑽と、その結果は認めよう。ただし、心を理解できぬお前に浅右衛門を名乗る資格はない』と……」


【アサシン】

「主様はいかがです?どんなお気持ちで、罪人に向き合っておられますか?」


【朝比奈・B・薫(アサシン陣営)】

「私?そうね……」


【朝比奈・B・薫(アサシン陣営)】

「今まで、色んな悪人を追いかけて、捕まえて、話をして。中には、その境遇に同情する相手もいたわ。だけど、どれも理解できなかった」


【朝比奈・B・薫(アサシン陣営)】

「どうして悪しか方法が浮かばなかったのか。他の選択肢じゃダメなかったのか。これは私のエゴだけど、私は、ルールとしての善悪でしか判断をしない、出来ないから。私にとって悪とは理解できないものなのよ」


【朝比奈・B・薫(アサシン陣営)】

「でも、自分が間違っているとは思わないわ。だって、そうでしょう?多くの人は、どんな理不尽なことでも耐えて、精一杯ルールから逸れないように生きている。自分のわがままでそれを破って、ましてやそうやって精一杯生きている人を傷つけるなんて、許せないわ」


【朝比奈・B・薫(アサシン陣営)】

「だから私は、世界のルールと、時々自分のルールに従って悪を処断するの。未然に防げるなら、なおOK。といっても、セイバーの時は大失敗しちゃったけどね」


【アサシン】

「ーーなるほど。初めてお会いした時にも申したかもしれませんが、私たちは似た者同士かもしれませんね」


【アサシン】

「"私共"は浅右衛門になれなかったもの達の集合体。此度は"私"でしたが、次にこの浅右衛門が出番となった際には、恐らく別の浅右衛門になりますでしょう」


【アサシン】

「もっとも、英霊という者は召喚された際の記憶は引き継げないものと聞きます。であれば、いつかまた"私"の出番が来ても、ここでの記憶はないのでしょう」


【アサシン】

「なので、今ここにいる私は最期の瞬間までこの記憶を、この会話を忘れぬまいと願いましょう。こうも近しい存在を主と出来たこの喜びは、何物にも変えられません」


【朝比奈・B・薫(アサシン陣営)】

「なによ改まっちゃって。それにまだ終わってないのよ。あの三つ巴の戦いがどうなるかわからないし、城にはシールダーだって残ってるんだから」


【朝比奈・B・薫(アサシン陣営)】

「ま、未熟者同士、ここまで来たら最後まであがこうじゃない。頼りにしてるわよ」


【アサシン】

「承知致しました。我が主様」


【朝比奈・B・薫(アサシン陣営)】

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