天笠さんのチャイナ服
晩飯を食べ終えて俺は自室へ。
菜枝は、お風呂へ行った。
ベッドへ横になり、俺はスマホを覗く。ネット界隈は今日もニュースで賑わっている。不倫や戦争、台風とか。
……む、台風が近づいているのか。
明後日以降、天気が悪くなるようだった。そういえば今日もいきなり雨が降ってきた。気を付けないとな。
少し仮眠でも取ろう俺は横になろうとしたが――メッセージが入った。
これは菜枝だ。
菜枝:兄さん、今日も一日お疲れ様でした
ありがたいメッセージと共に写真も添えられていた。これは……! 今日の野球試合か。俺の姿をいつのまに撮っていたんだ。
嬉しく思っていると、更に写真が。
今度は菜枝の風呂の――!!
リアルタイムの写真だ。
湯気で肝心な部分は見えないけど、白い肌が露わになっていた。こ、これは……刺激的すぎる。
なんて写真を送ってくるんだ。
保存した!
興奮冷め止まぬ間に、更なる写真が。む、またか!
メッセージアプリを開いてみると。
天笠さん:やっほー。似合うかな?
って、天笠さんじゃないか!
しかも、ピッチリなチャイナ服。大胆にフトモモを強調して……凄い。スタイル抜群なのは知っていたが、ここまでとは。
ていうか、なぜチャイナ服なんだ?
來:どうしたんだい、いきなり。コスプレ?
天笠さん:違うよ~。今度、天笠家にお偉いさんが来るからね
ということは、これはコスプレではなく本当に着ているのか。どんな相手だよ!? イメージとしては、中国の富豪とかかね。
來:そうだったか。チャイナ服は似合ってるよ。どこもおかしいところはない
天笠さん:ありがと。写真は保存していいからね
來:そ、そうか……では、ありがたく
天笠さん:変なことに使ってもいいからね!
來:どんなことだよ!?
天笠さん:さあ~、なんだろう
そこは普通、使っちゃいけないと思うところなのだが、天笠さんはちと特殊らしい。しかし、ありがたいことには変わりないけどね。
メッセージが来なくなったので、俺はスマホを適当に置いた。
しばらく寝よう。
◆
ふと気づくと、俺は完全に熟睡していた。
起き上がろうとすると何故か体が重かった。ん……なんだこの妙な重み。
体に視線を向けると、そこには――。
「な、菜枝ぇ!?」
なぜかバスタオル一枚姿の菜枝が横渡っていた。ちょ、ちょ、これは!!
「…………ん、兄さん。起きたのですか……?」
「な、菜枝! お前、タオル一枚でなにやってるんだよ!?」
「……え? はぅ!!」
菜枝は自分がどんな格好なのか気づいたらしく、顔を真っ赤にしていた。これは、まさか風呂上りのまま俺の部屋に来て眠ってしまったのか。
「なにがあった?」
「お風呂から上がって……そのまま」
「やっぱりか」
「だって、兄さんが気持ちよさそうに寝ていたから……直ぐ離れるつもりだったんですよ!?」
なるほど、少しの間だけ添い寝しようと思ったわけだ。だけど、菜枝も眠ってしまったらしく、このような事態に。
嬉しいけどね。
「まったく、仕方ない妹だな」
「はぅ」
酷く落ち込む菜枝。
そんなに気にする必要はないのだけど。しかし、このままだと風邪を引いてしまう。
「着替えて、ほら」
「そうしますね、兄さん」
ゆっくり立ち上がる菜枝だったが、足を滑らせて俺の方へ飛んできた。俺はすかさず菜枝をキャッチ。危うく転倒するところだったが、セーフ……でもないな。
これは……参ったな。
「…………菜枝」
「兄さん……その」
耳元に菜枝の声が響く。
可愛くて耳心地の良い甘い声。
「どうした?」
「…………襲ってくれないんですか?」
「――――ブッ!? な、なにを言っているんだよ!」
「いいんですよ、兄さんなら」
やば……鼓動が激しくなってきた。理性も吹っ飛びそうだ。小さく震える菜枝は、可愛くて愛おしくてたまらない。俺はこのまま……菜枝を……。
◆応援ありがとうございます!
いったん休止しますが、また復活する予定です。
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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ
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