第15話 妻からの告白
突然妻から「私浮気してるの」と言われました、もちろん僕の頭の中は真っ白になりました。浮気って自分から言うものじゃないと思っていたので、妻からの告白にびっくりしました。妻は半年前から僕のしらない男性と体の関係を続けていると言っていました、僕の頭の中には【離婚】の文字が浮かびましたが、嫁は「離婚しよう」とは言ってきませんでした、こういう場合僕から離婚を切り出すのが普通だと、思うのですが一回の浮気くらいで離婚するのも、なにかが違うと思い「そうなんだー」と返事をすると、嫁は「離婚しないの?」と僕に言ってくるので「誰でも浮つく気持ちはあると思うよ」と返事をすると嫁はため息をついて玉ねぎを切り出しました。
「離婚したいの?」
「いや、そうじゃないけど」
僕は妻のことがまだ好きなので一回の浮気で離婚を、考えることは出来なかった。僕の持論にはなるが例え浮気をしたとしても、最後に僕の所に戻ってきてくれればいいと、思ってるので一回の浮気くらいじゃなんとも思わなかったし、こんなきれいな人僕には似合わないから浮気されるのも仕方ないと思っている。
「そうじゃないけど、けどなによ」
「いや何でもないよ」
「離婚するならしていいよ」
「離婚したいの?」
「いや、したいわけじゃないけど、私が浮気をしちゃったわけだし」
「僕にもう気持ちがないなら明日離婚届持ってきておいて」といって僕は寝室に入って寝ることにしました、これで明日嫁が離婚届を持ってきたら判をついてやろうと思って、眠気とともに明日を迎えました。嫁になにも言わずに会社に行ったので、いつもの愛妻弁当がなくなると考えると少し寂しい気がしました、今日はまだ嫁はいましたがこれから、コンビニ弁当になるのかと思ったら、なんか憂鬱な気持ちになってきました、今まで愛妻弁当があったので会社の周りに美味しい定食屋があるのかも、僕は知りません、同僚にきいたら「奥さんとなんかあったの?」と聞かれるのは必須なので、同期には絶対聞けないので今もコンビニのおにぎりを屋上で食べているのです。仕事が終わり帰宅すると嫁はいませんでした。いつも言ってくれる「ただいま」がないと寂しいものです。
リビングには一枚の紙が置いてありました、どうせ離婚届だろと思いながら家の中では吸わないタバコに火をつけました、一枚の紙は離婚届じゃなく一枚の手紙でした。
【今回のことは私がすべて悪かったです、一回実家に帰って頭を冷やそうと思います、こんな我儘な私をすきでいてくれてありがとう ゆり」
僕はこの手紙を持って車に乗り込み嫁の実家に向かった、お義母さんがやっぱりきたみたいな笑顔で家にいれてくれ、「今回の件は申し訳ございません」とお義母さんは頭をさげるので、「やめてください」と言って掘りごたつがある部屋で嫁を待っていた、嫁は憔悴しきった顔で「ごめんなさい」という私には離婚という踏ん切りがつかないと嫁は言っていました、それでいいんです。最後に自分に戻ってきてくれればそれで良いんです、帰りは車の乗って久しぶりにくだらない話をしながら、途中コンビニのおでんを半分こして食べたり、付き合ってた頃に少しは戻れたような気がします。僕はそれが嬉しくて浮気なんて絶対にしないと決めました。
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