第2話 猫とお宝
男は店主が出したアイスコーヒーを一口飲んだ。中々に美味しかった。男は店主に何か秘密があるのかと尋ねると、店主は自分でコーヒー豆を引いた方が良いと答えた。男は今度自分でもやってみようと思った。
店内には男の他は誰もおらず男は店主にやっていけているのかとも尋ねた。店主は半ば道楽ですので…と答えた。
ふと、猫の方を見ると猫はご飯を食べていた。男はその様子を見て、和んでいた。しかしすぐに驚くこととなった。それは猫が食べているご飯のお皿が高麗の梅鉢だったからだ。
高麗の梅鉢というのは骨董買取仲間の間ではもちろんのこと普通の人でもなんとなくは知っている品の一つである。普通に売っても百万円、コレクターなら五百万出す名品中の名品であるのだ。
男はとても驚いた。物の価値を知らないとはとても恐ろしいことだと。ここの店主はあの名品で猫にご飯をやるのかと。それと同時に男はなんとかしてあの皿を手に入れられないか考えたのだった。
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