だいじぇすと
◆◆◆
~大胆な省略~
◆◆◆
膝に矢を受けたチアキちゃん。矢には毒が塗ってあるから、あと2つの部屋をクリアした先にある解毒薬を急いで手に入れないと死んじゃうみたい!ちょっとばたばたしてたからトラップ切り忘れちゃってごめんね!チアキちゃんをはじまりの部屋に残して、残る3人は勇気と知恵と友情パワーで何だかんだで先へ進み、解毒薬を手に入れるよ!でも結局部屋を突破した先は行き止まりだったんだ。何てヒドイ奴なんだ!がっかりして3人が来た道を戻ると、ピンピンしてるチアキちゃんがそこにいましたとさ!うわ~一体どういう事なんだ~?
「チアキ!お前大丈夫なのか?」
「うん…相変わらず刺されたところは痛いけど、さっきあいつが毒だのなんだの言ってたのは嘘だって、少し前に」
「そんな…」
――それじゃあいよいよ全くの無駄足だったって事か…。
「実はさ…今回のこれ、私事前にちょっと話を聞かされてて…色々黙っててごめん。先生達からも言われててさ…何か、日本の未来を担う若者の育成プロジェクトだとか何とか。…私も正直ピンと来てないんだけど、国が主導してる超大がかりなやつなんだって」
「んでね、ハルトが…その事業の対象に選ばれた一人らしいの。私もナツキも事前に聞かされてて、サポート役っていうか、演出係?みたいなのをすることになってたの。この試験にハルトが合格すれば、私たち全員その後一生お金に困らない暮らしも出来るって言うからさ。それに、ハルトがそんな重役に選ばれて立派になるってんなら友人としても嬉しいし」
ちょっと待て。育成プロジェクト?これが?
むしろやってる事は真逆だ。撲滅計画の間違いじゃないのか?
「ナツキが殺されたと思った時は死ぬほどビビったけど、あの死体もナツキのものじゃなくて、エレベーターの中ですり替えられた偽物なんだって。ナツキは中の隠し通路から抜け出して、今もちゃんと無事だって言ってたよ」
嘘だ。チアキはあの後を知らないからそんな出任せを信じられるのだ。こいつらの常套手段は希望を抱かせて、それを裏切ることだ。チアキを置いて俺たちが挑んだ残る2部屋で、それを嫌と言うほど味わってきた。
「それでさ、さっき上の人から連絡が来たんだけど…事前の予定が変更になったみたいで…ハルトじゃなくて、君にエレベーターに乗ってきて欲しいみたい」
エレベーターに
乗りたくない
乗る
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます