第11話 「スクールカースト」も、生きづらさ。どうして、スクールカーストが生まれるんだ?不安と生きづらさの素を、考えたことはありますか?

 「わたしたちって、そんだよね?ドレミちゃん?」

 「うん」

 「つみなおんなのレベルを、こえているとおもう」

 「そだね」

 ソノミちゃんの言うことも、もっともだろうな。

 子どもは、損な立ち回り。

 もう、今の日本には、余裕がないんだ。皆が、カリカリしている。弱い立場の非正規労働者にはじまって、小学生にも、いじめのストレス解消法が、広まっちゃっている。

 「スクールカースト」

 気持ちの悪いその言葉は、ストレスまみれの日本社会にならなかったら、生まれなかった言葉なのかもしれない。

 「お母さん、良いでしょう?」

 「ダメです」

 「なんで?」

 「何でも!」

 「スマホくらいもっても、いいじゃない」

 「小学2年生には、必要、ありません!」

 「なんで?」

 「そんなにも、スマホを、持ちたいの?」

 「うん!」

 「どうして?」

 「だってさ…」

 「なあに?」

 「もっていないの、クラスで、わたしだけなんだもん。いじめられちゃったら、どうするの?」

 不安が、スクールカーストを生む。そのスクールカーストが、生きづらさを、加速させていく。

 「クラスのともだちは、みな、もっているんだよ?」

 「ダメです!」

 「えー!」

 「皆と同じでなければならないっていう考え方を、変えなさい!社会に出て、生きられなく、なっちゃうでしょう?」

 大人は、いつまででも、言うんだ。

 皆と同じスタイル、皆と横並びの、新卒一括作用のスタートを切ったのは、誰だったの?






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