第6話 「君たちは、コミュニケーション不足だ」って、大人に、言われても…。無理、なんで。それもまた、傷つく子を救う言葉には、なりません!

 「そうだよな。父さんも、子どものころ、傷付いたよ」

 え?

 それ言って、何が、解決するんですか?

 そんなの、響きません。

 「大人が、子どものころ?」

 思いを伝えることの、難しさ!

 大人が子どものときの社会と、今の社会とじゃあ、状況が、違うんですけれど。

 「まわりに、相談してみなさい!」

 そういうことを平気で言える大人は、子ども時代に、良い思いをしたんだろうな。

 「まわりに、相談してみなさい!」

 でもさ…。

 今の社会を、見てほしいよ。

 まわりに、子どもが、100人も200人もいる時代ですか?相談ができそうな同年代の子とかが、簡単に、見つかる時代ですか?

 ああ、生きずらい。

 「ちょっと、君?君は、いつも、スマホとか、いじっているね。直接、人と関われないのかい?誰かに、直接、聞きに言ってきなさいよ!まったく、今どきの子は…」

 言う、言う。

 大人って、どうして、今の時代をわかってくれないんだろうね。

 この社会に生きる皆が、余裕、ないんだな…。

 「上級生でも、困っています!直接、同年代の子と関わる?って言われても、近くに、友達、住んでいないし。少子化って、いうのかな?子ども、いないし…。だから、スマホとかを使って、コミュニケーションをとるしか、ないんだじゃないか…」

 ちな…。

 こんなこと聞いたことのある人、います?

 「君たちは、コミュニケーション不足だ」

 そんなの、言われてもさ…。

 生きづらい。


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