第47話 それぞれ動き出して……。
気配だけを頼りに、妖魔王の元へ走る。禍々しい妖気に近づく程、鳥肌が立ち、冷や汗が背中を伝う。
それでも、
何としてでも、託された想いを叶えたいからだ――。
****
一方その頃。
『革命の奏者』の襲撃を受けている
「ちょおおお!! やばいって!! 無理だって!! 破壊されるの、時間の問題じゃんんんん!!」
叫ぶ彼に
「落ち着いた落ち着いた~。まだいけるっスよ、多分」
「多分んんんんんん!? 何さ、多分てぇぇぇぇぇ!?」
悲鳴じみた泣き言とは裏腹に、やる事はやっている
その間にも、
結界を守るために、動くのは
二対の武器を振るう
だが……それも時間稼ぎにしかならない。
故に――託された想いに早急に答えなければならない。
世界を救うために。
今度こそ――。
****
「それじゃあ……やるけど、ライ。お前は……それでいいのか?」
機構が動き出し、世界が回る。
――妖魔王と
そして……新たな理の守護者として、ライもとい
つまりは、代変わりだ。
それで何が解決するのか?
わかるのは実行に移してからとなる。
「術式……起動。
展開された術式により、彼の身体が淡く光り輝き出す。そして、姿を変えて行く。身体は大きくなり、だけれど神聖さをより増して……人型の妖魔でもない、神の姿へと
そして、
回り始めた機構は、どんどんその速度を上げて行き、同時に彼と融合していく。
茫然とする
――タツマ。お前と共に過ごした絆……この信頼が糧となり、我が力となる。改めて、出会ってくれてありがとう……。
その言葉を聞いたのと、異空間が変異し始めたのは同時で、
悟っていたのだ。
もう、彼と相棒にはなれないのだと。
決着まで後……。
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