第34話 為さずして
「あ、の? 俺が……
困惑する
「そう。君が契約しているのは、
「どう、いう……?」
「
(理解……できない。いや、したくない……!)
だが、無情にも
「だから君と出会えたのかもしれない。この世界で唯一の、神との契約者であり――そして未だ
(えっ? あ……ライが
全身から力が抜ける。血の気が……引く。
「……俺、は……」
「君は、いつまで目を逸らしつづけるんだい? 全てから」
(目を……逸らして? ……俺は……)
俯く
「君
「為す……時……?」
「そうさ。君は……このままでいいと本当に思っているのかい?」
そう問われ、
「そうだ、せっかくなんだし今の現世の話題でもしてもらいたいかな?」
「あ、えっと……はい」
……気を紛らわせるかのように。
****
その頃。
トクタイ本部、会議室にて。
「
会議室の中央で、ルッツが話始めた。集まっているのは、なんとか
「確か、病院で
彼の言葉に続くかのように、桃色の髪の女性が吐き捨てるように言う。
「ちっ! あのわけのわかんねえ門からは
その疑問に答えられるものはいない。だが……それでもルッツは話を続ける。
「彼らを救出するためにも、そして、この不可思議な門をなんとかするためにも……情報を集めようか?」
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