第30話 合流と悲しみの声
「いいですこと!? わたくし達の目的はあくまでも保護です!! しっかり把握してくださいまし!」
高圧的とも捉えられるような、圧のある女性の声に
金髪を縦ロールにし、隊服をきっちりと着た女性
そんな対称的な二人だが、なんでも入隊してからの仲らしい。彼女達は、トクタイの中でも精鋭部隊の一つに所属しているんだとか。
これらの話も、訊いてもいないのに
(正直……だから? としか、思えないけど……)
そんな
(どうしたんだろう? いや、深入りするのは……良くないな)
【タツマ、シズナの様子がおかしいが……声をかけなくていいのか? 気になっているのだろう?】
「……ライ……」
ライに促され、
「
「嫌な気配、察知。警戒求む」
彼女の言葉で、全員に緊張が走る。そこに――それは現れた。
****
その頃。
「何者だ?」
静かに起き上がり尋ねれば、その気配が濃くなった。
【……お願いがあります。あのお方を――お救い下さいませんか?】
どこか
「ウチらに、誰を救ってほしいの……ですか?」
「……
呆れた声を出す
【私の、愛した人であり――今では人でなくなってしまったお方でございます】
「……どういうことだ? 人であったが人でなくなった? 人が妖魔に転じたということか?」
【左様でございます。人であった頃の名を
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