第27話 失敗作
トクタイ所有の病院内、一室にて。
ベッドで横になっている
だが――。
「……ねぇトッキー? あの男の人に言われたこと、気にしてる……よね?」
横たわったまま、
「……わかるか……。そうだ、おれは気にしている。あの男の言う通り……
剣から片手を離し、握りこぶしをつくると
「……これでは、失敗作として扱われていたことを否定できんな……」
「……トッキー……」
この二人を育てた孤児院を所有していた一族、
彼女達はそこで、被検体として扱われていた。その目的は「
だが、その実験は過酷であり、かつ、失敗も多かった。
その結果、二人は失敗作として……非人道的な扱いを受けて来た。そのあまりの劣悪な環境で沢山の同胞達が命を失った。そうでなくても、自分を失った者もいる。
だからこそ、彼女達にとって今のトクタイにしか居場所がないと感じ、自分達の非力さを
重苦しい空気の中、
「ねぇ……失敗作のうちらじゃ……たっくんやしずなんに迷惑かけちゃう、かな?」
いつもの彼女からは想像もできない弱気な発言。だが、
「どう……だろうな。おれ達は彼らに事情を説明していない。それは向こうもだが……知った時、どんな反応を返すかは……想像、できん」
どこまでも気持ちが沈んでいく。二人だからこそ吐き出せる弱音だが、だからこそ
「……しずなんとたっくん……なにしてるのかな?」
話を強引に変える
「
「そっかー。……二人とも……」
それ以上の言葉が浮かばずに、
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