第25話 激しい戦いの末に
最初に動いたのは
それを受け止めようとして……やめた
「ふぅむ? 人間……か?」
少し困惑した様子を見せる
「オレは人間だ。てめぇこそ、どこがまごうことなきだよ?
そう言い放つと彼はハルバードで再び
「ほう? 弄るのは純粋な人間じゃないと言いたいかね? なら問おうじゃないか。人間とはなんだね? ハルバード使い君!」
【タツマよ、シズナからいつもの気配がしない。だが、妖魔の気配もしない。……どう思う?】
その言葉で我に返った
「いつもの
「……二重、人格……?」
二重人格。なんらかの要因により、人格が二つ存在する状態。一般的に主人格はもう一人を認識できないことが多いとされている。
「つまり、
近くに気を失っている
二人の戦いから少しでも遠ざけるために、運んできたのだ。それほどまでに……激しかった。
「
心配そうに
「しっかりと
「あぁ。だが、一刻も早い治療が必要だ。だが、あの状況の
珍しく判断に迷う
(どうしたらいい? このまま放置していいのか……?)
その時だった。後方から、大きな声が響いてきた。
「おーい! 九十六期Eチームよ! 無事か!?」
声が近づくにつれて大きくなっていき、そのまま
「
それを飛んでかわす
「分が悪いな、ここは引こう。覚えたぞハルバード使い……そして忘れんからなぁ、
恨みを込めた言葉を呪詛のように
「逃がしはしないぞ!
そう告げると、灰色の髪の青年は走り去っていってしまった。その背を見送った
「大丈夫じゃなさそうね? 安心して、味方よ? トクタイの精鋭部隊所属、
その言葉で全身の力が抜けた
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