第16話 次なる任務へ
振り返りのミーティングが終わった四人は、家に戻りそれぞれの自室に入って行った。片付けきれていない部屋で、
妖魔憑きとなった青年、
(……
自分達がかなり特殊なのだと、頭では理解していても……。そんな想いを抱きながら、
****
トクタイ本部近くの某屋上にて。
赤い長髪を揺らしながら、青年は呟いた。
「……今度こそ、全ての
彼はバタフライソードの片方を天へと掲げる。……誰かに誓うように。
****
翌々日。束の間の休日を過ごしたEチームの四人は、待機室に集合していた。次の任務の指示を受けるためだ。
「はぁぁ……。もう少し、休ませてくれたっていいじゃないかぁ~」
「まぁまぁしずなん。ゆっくりできる時間があっただけよかったじゃない? それにほら、ウチらこの間の任務じゃほとんど活躍できてなかったわけだしね~。次こそ、がんばろ?」
「ぐはっ! それを言うのかい!? 追い打ち!!」
愚痴る
「
「えっ?」
突然
「お前、顔色悪いぞ? 不眠か?」
図星を突かれた
どう答えようか迷っていると、司令室から
「皆、集まったようね? では、新たな任務について話す。資料を回すから、各自で目を通して?」
渡された資料を回していく。最後に受け取った
「……神の、
そこに記されていたのは、川の主であった水神が工事により暴走し、水害を起こしているとのことだった。具体的な被害で言うと、川の氾濫に雨が止まない……など。
一般人からすれば、ただの災害にしか見えない事柄だ。
「ほえ~! 一見したら神の仕業だなんて思わないかも~。これって、工事に怒っているんだよね?」
「そう。なんでもこの工事は、川の埋め立てみたいなの。それも、どうやら
呆れたようにため息を
「要約するとね? 正しい手順を行わなかったために、水神を怒らせたというのが今回の話。それで、任務内容としては、現地に行っての現状把握と水神の
(ん? 水神の……保護? 確かに、トクタイは
疑問を口に出すかどうか悩んで……
(俺なんかが、口出しするようなことじゃ、ないしな……)
「誰か疑問はある? ない? なら、早速だけれど行ってきて?」
四人は「了解」と答えると、待機室から出て駐車場へと向かって行く。それを見送ると、
「無事に遂行できるといいのだけれどね……?」
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