第一章 邂逅
第13話 初任務を終えて
「初任務、皆ご苦労様。それじゃあ、報告書を各自提出の後、自由行動とする。以上」
任務完了後、待機室での
しばらく、静かな時間が流れた。それぞれの方法で報告書をまとめている音だけが響く。そんな中、慣れないパソコンに悪戦苦闘しながら
(……そういえば。
それはわかったのだが、具体的にどう言った能力なのかがわからなくて……
(……
なんだか
どうしたものか悩んだ末、
視線が交わり、
「
「あ……その……」
口ごもる
「おれの能力について悩んでいるのだな? まぁお前は間近でみたわけだから、報告書に記載するのも当然か」
彼女の言葉に反応したのは
「ん? 能力……って確か、『説明が難しい』とか言ってたやつかい?」
「そうだ。使う必要性に迫られたからな、使った」
あっさりと告げる彼女に対し、
「そっか。トッキー……使ったんだね~……。具合はどうなん?」
「問題ない。……と、
「は? ハッキングぅ!? それって……アレだろう!? その、機械とかをなんやかんやしちゃうヤツだろう!? それが能力ぅ!? えっそれ人体にも使えたりしちゃったりするのかい!? というか使ったんだよねえ!?」
「機械に対しての方が精度は高い。だが、確かに多少人体に対しても行使できる。もっとも、おれが人体に対して影響力を発揮できるのは、せいぜい簡単なコマンドだけだ」
「コマンドってなにさ!? 怖いんですけどぉぉぉぉ!?」
なおも騒ぐ
「まぁまぁしずなん、落ち着いて? トッキーは人に悪さしないし、それに確か
「……
「おれ達は同じ孤児院の出身、ようは幼馴染だからな。互いのことはよく知っているつもりだ」
「そそ~。あの頃からの大親友なんだ~!」
そう言って二人は微笑み合う。それを見て、ようやく落ち着いたらしい
「
「……は、はぁ。意味はわかりませんが……了解です……?」
とりあえず承知した
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