第11話 思念
【下に降りる気か! マズイぞ、タツマ! トキハ!】
ライの声が響く。先に動いたのは
「……止めて、みせる!
本来防御技の
「おっとォ! 防御技をこう使うかァ! おもしれェ!」
方向転換をすると彼は
(くっ! 位置が悪すぎて……かわせない!!)
その
「
「今!
彼女がそう告げた瞬間、『爆炎の妖魔』に向かって五つの閃光が放たれた。そして……。
「妖魔!
変化はすぐに起こった。
「……あれは……?」
【『爆炎の妖魔』の思念本体だろうな。急げ! あのままだと他の誰かに憑りつくぞ!】
黒いモヤは再び屋上へ戻りながら何か言っているようだったが、言葉として聞き取れなかった。だが、敵意だけは認識できた。
「させん!」
「
黒いモヤはその技をかわし、炎の
【オレはァ! まだァ! オワラネェ!】
屋上の柵の上に足がつかない程度の位置で、『爆炎の妖魔』の思念が
【マダマダマダマダァ! オワラネェンダヨォ!】
明確な敵意とともに広がる炎を前に、
「
いつの間にか近くに来ていた
【タツマ、決断する時だ。……安心しろ、ワタシはお前と共にある】
「……ライ……。わかり、ました。
意を決した
「……ふぅー……。行くぞ……!」
【オオゥ? オマエガアイテカァ? イイゼェ! コイヨォ!】
かろうじて聞き取れる思念の言葉に、
「妖魔を……
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