第8話 捜索
「任務はわかった。だけどさぁ! なっんで夜に任務開始なわけ!?」
情けない声を出す
「妖魔憑きが夜しか活動しないのだから、仕方がないだろう? 諦めろ」
「うわぁぁ! なんって無慈悲な!! 何度も言うけど僕は!」
「前線向きじゃないんだよねー! わかってるよーしずなん! だからそんな大声出さんといてね?」
「それで、ライライが感じる妖魔の気配はどうなってるん? たっくん!」
【今のところ、妖魔の気配はなさそうだ】
「そっかー。じゃあどうしよっかなー? みんな、なにか意見とかないかな?」
「おれが思うに、妖魔憑きは今のところ
彼女の言葉を受けて、
「あの……。じゃあ、二手に分かれて路地裏を探す、とか……?」
「なぁんだって!? 二手!? 僕がいるのは足手まといにしかならないと思うんだけど!?」
(この人……なんでこんなに卑屈なんだろう……?)
そんなことを
「じゃあ頼りになるライライ含めた、たっくんとしずなん、ウチとトッキーでわかれるでいいかな?」
「ま、まぁそれならいいかな……!
「あ……はい」
話がまとまった四人は、妖魔憑きを探して二手に分かれることとなった。
****
「な、なぁ……
「……はい」
街灯だけを頼りに夜の市内を歩く中で、突然
「僕は本当に前線向きじゃないんだけどさぁ……。その、君らってどうなのさ?」
「どうって……」
一端言葉を切り、しばらくの沈黙の後
「……戦う必要があるなら戦うだけです」
「うっ……マジかぁ……。そっかぁー」
何故か額に手を当てる
「……ほんっとうに、嫌なんだけど……」
一人呟く彼に声をかけようか迷って……
だから、気付くのに遅れてしまった。紅蓮の炎の弾丸が迫っているのを――。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます