4章65話 ドライアドの森1
昨日朱音たちに銀嶺邸でのことを話した次の日俺はヘパティックに向かうために準備をしていた。
「ああ、もう行くのか?雪。」
「うん、早く伝えたほうがいいと思って。」
「なら、あいつに伝言頼まれてくれ。来週の休日店に行くからよろしくなってな。」
「わかったよ、それじゃあ行ってくる!」
「気をつけていけよー」
まぁただヘパイストスさんにドライアドの素材を取りに行きたいことを伝えるだけなんだけどな。
「やっぱりでかいなぁ。一人で来るとより大きく見えるかも?」
「さて、ヘパティックに向かうとするか!いるかな?ヘパイストスさん。」
ヘパティックに向かうと普通に営業していた。
「ヘパイストスさーん!居ますか!雪です!血桜 雪が来ました!」
カウンターから中に呼びかけるとすぐにヘパイストスが出てきた。
「お、結構早く来たな。要件はやっぱりドライアドかい?」
「はい、それと父さんから伝言で『来週の休日、店に行くからよろしくな』だそうです。」
「かぁー!娘に伝言しないで電話しろっての!まぁいいどうせあれ目当てだろうしな。」
「なんか父さんがすいません、、、」
「ああ、大丈夫。いつものことだから。それよりドライアドだが来週の土日ならいつでも大丈夫らしいんだがどうする?」
「是非、お願いします!あ、綾と怜それともう一人連れて行っても大丈夫ですか?」
「問題ないよ。何人きたところで入れるのはドライアド次第だからね?」
「それってどういう?」
「まあ、それは紹介する管理人から聞くといいよ。じゃあ後でドライアドがいるところの位置と日程を伝えるからはい、メアド。」
「あ、ありがとうございます。これ私のメアドです。」
「それじゃ頑張りな!っとそうだ。少し時間あるかい?」
「はい、今日はここに伝えに来ること以外用事はないですけど、、、」
「なら一緒に悩み事を解決しちゃくれないかな?」
「悩み事?一体どういうのですか?」
「多分雪もうちに来た時『ここ本当に鍛冶屋なのか?と思わなかったか?」
「確かにカウンターしか無くて殺風景だと思いました。え、まさかそれですか!?」
「そうなんだよ!私にはそういうセンスがなくてね!そこで改善案が欲しいのさ。」
「単純に外に看板とか宣伝したりすればいいと思うんですけど、、、ヘパイストスさんは鍛治領域の中で完結させすぎなんですよ。外から見えないところに全部置いてあっても何もお客に伝わらないじゃないですか。」
「具体的には?」
「いくつかの見本は外の店の中に置きましょう。それだけでも多少変わります。それに店の外に宣伝を出しましょう。特に鍛治領域について宣伝すれば他の鍛冶屋とは違う点を押し出せるはずです!」
「わかったわ!やってみる。もしまた何かあれば頼ってもいいかしら?」
「私にできることなら手伝ってもいいですよ?ただし装備品に関しては少しお勉強させてください。」
「秋に似てちゃっかりしてるなぁ、良いよ!」
こうして雪のヘパティック改善案は採用されたのだった。
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