3章49話 部活見学5
色々あって明日に武芸百般部を訪れることにした雪たちは授業終わりに訪れていた。
「ここが武芸百般部かぁ、部活ってより道場だな。」
「実際そうだよ。この部活だけはいつきても良くて何日も来なくてもお咎めなし!って言うルールだから。初心者から上級者まで切磋琢磨して強くなることを目標にしてるから練習相手もいっぱいいるよ。この部には入部届入らないしね。」
「本当に部活としてやってないんだな。参加してみるか。司と綾は来たことあるのか?」
「あるよ、私は棒術で司君は」
「徒手格闘だな。雪はどうする?」
「私は刀術と遠距離が欲しいから、弓とかどうだろう。矢も血で作れば操れるし。」
「なるほどな、なら先に刀術の方から行こうか。遅くなると片付け始めちまうかもしれないし。」
そうして刀術の道場にやってきた。
「なんか狭そうだと思ったら武芸百般部の敷地ごと空間拡張されてるのか。すみませーん、見学に来たんですけど誰かいますかー?」
「見学か。俺はここの師範代の鉄斎だ。刀を使えるのか?」
「はい。一通りは教わりました。」
「なら今からここの門下生として迎え入れる。今日は俺と模擬戦をしたら終わりだ。その後はいつ来ても良いからな。」
「はい!」
「よし。おまえ名前は?それと獲物はあるか?」
「血桜 雪と言います。刀は能力で作っても良いですか?そういう闘い方なので。」
「良いぞ、刀術と言っても個人によって使いやすい型に直すのは必須だからな。なら、始めるぞ。」
「では【血刀 血桜】行きます!」
師範代に向かって距離を詰める。刀を抜刀していないがきっと何かあるのだろうとそのまま振り抜く。
「終わりだ。」
「は?」
気がつくと師範代が後ろにいて首元に刀があった。いつ抜いたかわからないほどの抜刀に冷や汗をかく。
「気づいたら終わってました。今何をしたんですか?」
「最初にある程度の高みを見せることにしていてな。今のは縮地と意識の隙をつく技を使っている。見たところ振り方も踏み込みも悪くなかった。だが少し正直すぎる。このような相手の隙を突く小技などもあると良い。」
「なるほど、勉強になりました。今まで相手に傷をつけることばかり気にしていたので正面以外の方法もあるんですね。」
「ああ、だが君は一つの武器を極める必要はないように思える。バランスよく様々な武器を使い相手に合わせた戦法をとったほうが良いと思うが?」
「それはそうなんですけど能力の問題で相手に傷をつけないと話にならないんです。そうなると近接だと一番性に合っているのが刀だったので。槍とか薙刀とか試したんですけどどうも合わなくて」
「なるほどな、ならば刀をメインとして他の武器を修めていくことにするか。幸いなことに他の武器に関しても師範代がいるからな。」
「はい!お願いします。」
「だがしばらくは刀に専念すべきだ。もうすぐ聖火祭があるからな。」
「聖火祭ですか?すみません、私最近編入したばかりでよく知らないんです。」
「それについては私が説明するよ!雪ちゃん!聖火祭っていうのは全国の魔防学校が一斉に行う行事でその中でも各学校の選抜選手が戦う大会があるんだ!で、一年からも何人か選抜される伝統なんだけどその選抜選手を決める大会がもう暫くしたらあるんだ!!」
暫く空気だったのが嫌だったのか早口で綾が教えてくれた。
「そういう意味でも早く部活を案内しようと思ったんだ、雪。お前は戦闘経験が少ないからな。」
「そっか、ありがとう二人とも。」
その後雪は師範代に教えを請いI日を終えたのだった。
後書き
作者です。
これにて部活編終了!この後からは聖火祭に向けての色々を書くつもりです。もう暫く日常編は続きます!
この作品は作者のテンションで執筆速度が変わります。出来れば⭐︎を一つでも良いので面白いと思ってもらえたら是非!
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