1章8話変化
命が消えて行く母さんの体を持ちながらいなくならないでくれと叫ぶ。
「ぁさん、母さん!」
気がつくと俺は自分がベットで寝ている事に気がついた。
「ぁれ?確か母さんを助けようとして、ここは?」
(知らない天井だ)
まさか本当に自分が言うとは思わなかったネタを言いそうになった時ドアが開いた。入ってきたのは白い制服を着て点滴を持った看護師だった。
「血桜さーん入りますよー」
まさか起きているとは思わなかったのだろう彼女は「!起きてる!先生起きてまーす!」と言いながら走って行った。
そうか、ここは病院か。俺、助かったんだ。そうだ、母さん!母さんはどうなったんだ!?
俺は身体を起こして母さんの安否を確認するために動こうとするが思うように身体が動かない。
しばらくすると医者と思われる人と先ほどの看護師それと父さんが入ってきた。
「良かった、目が覚め
「父さん!母さんは!?」
父さんの言葉を遮るように俺は叫んだ。
「安心して、紅さんは無事だし退院したから。」
良かった、助けられなかったと思った。なんとか救助が来たのか。
安心したのか、俺は体の力が抜けて倒れた。
「まだ本調子じゃないみたいだね、紅さんは朱音のところに行ってるけどすぐ来ると思う。それまでに医師の方が来てるから検査してもらいなさい。」
そう言うと近くの椅子に腰掛けた。
「では検査するので別室に行きますよ。」と言われて車椅子に乗せられて移動する。
その後数十分検査して動揺していた気持ちも落ち着いてくると体に異変がある事に気がついてきた。
なんかいつもより声が高くないか?それに視点も低い。あと下半身が心もとない気がする
そう考えていると看護師が「尿検査するので採ってきてください。」と言ってきたので近くにあった多目的トイレに行き患者服のズボンを下ろすといつも見ていたものがない事に気がついた。
「?・・・!?ない!私の息子がない!?」
な、なんで無いんだ!?鏡に映ってるこの女の子・・・俺か!?
この時になってようやく自分が女の子になっている事に気がついた。
一方その頃、綾と司は雪が入院している病院のすぐ近くの入学予定の魔防学校に来ていた。
「なんで!雪君に面会出来ないのよッ!」
「落ち着けって、紅さんも雪も命に別状はないって言うし目が覚めたらリハビリして1ヶ月以内には会えるって秋さん言ってたろ?」
「でも〜幼馴染なんだし看病したいじゃない」
「綾は雪の事好きだもんなー?なんだかんだいつもデレデレしてるし」
「はあ!?そんなわけないじゃない!確かに気にはしてるけどそれは幼馴染だからよ!」
そんな事を話しながら学校に入っていく二人、今日は入学前の体験入学にきたのだ。
「あれ?なんか雪君の悲鳴が聞こえた気がする」
「馬鹿なこと言ってないで行くぞ、ほら」
「だれがバ火力ですってー?」
「言ってねぇよ!」
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