第3話 パーティに加わる魔法使い(仮)

「転移者?!ここ数年で騒がせている転移者なの?」


「は、はい。僕の世界でこの懐中時計を探してネジを巻いたら動き出して気が付いたらこの世界に……」


「どれどれ!」


マカオさんは興味津々に懐中時計を手に取り触りながらジィーっと見つめる。


「なんか見た事あるわねぇ。まさか!」


するとマカオさんは慌てて店のカウンターを飛び出して古い書物庫に走り出して、持ってきたのは古びた書物。


「やっぱりコレだったのねぇ。」


マカオさんはページを見開きながら何か独り言のようにボソボソと言う。シリアさんと爺やさんは気になった様子でマカオさんが持ってきた古びた書物を覗く。


「コレって……」


「うむ。坊主と同じ懐中時計……」


僕も気になってシリアさんと爺やさんの間にちょこんと顔を出してマカオさんが持ってきた古びた書物を覗いて見ると1枚の写真が写されているのが分かる。


その写真は僕の見た事があるって言うか知っている人物であった。



「ジィジ……?」



それは今の僕ぐらいの年齢の時で祖父であるジィジ。


その名は寺島 半治郎(てらしま はんじろう)。


書物の中では【人斬り半治郎】と書かれていた。

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