第2話 魔法使い(仮)

それに至って言えば罪があるとは言え、こんなにも人を殺めてしまったから世界レベルで言えば犯罪史上最悪の人殺しに当たるよね。


すると僕は殺気を感じ立ち上がる。


「おい……道理でウチの連中が残らないって思えば、このざまか。」


「どうやら、あそこに立っているガキの仕業みたいだな。」


「おいおい嘘だろ?ガキ1人に仲間殺されたんか?」


「見所あるガキだがどうする?」


「仲間を殺された以上。死あるのみだ。」


どうやら3人は世紀末の賊の仲間みたいだけど、さっきの連中とはまるで違う。コイツら強い……


僕は地面から刺し込んだ剣を抜き取り八相に構えで敵を待つ事にする。


「やるつもりだ。殺すぞ。」


賊の1人がそう言った後に剣を抜き走り込んで来る。剣を振りかぶり打ちつけようとした瞬間に僕は相手の剣をすり抜ける様に相手の腕を切り落とす。


「ぎゃぁっ!腕がッ!腕がぁああ!ゲフッ……」


僕は古武術の【影縫い】という剣を受けようとした瞬間にすり抜けて剣が腕に斬りかかる技で相手は何が起きたのか分からないと言ったところだろう。


その後に賊の胸に剣を突き刺し酷い表情をしながら賊はドサッと倒れこむ。


「このガキ……何者だ?」


「名乗るもんじゃないさ。喧嘩を売られたから買っただけ。ただし、高価買い取り返品不可だからね。」


「面白い。」


賊はマサカリを構えて僕に向かって走り出す。僕はスキルを唱える。


「シュリンゲジ–縮地–。」


「なに?!」


スキルを使い一瞬で賊との距離を縮めていくが、流石に勘が良いのか僕の一撃を読まれて避けるが僕はすかさずスキルを唱える。


「シュリンゲジ–縮地–。」


「またかよ。芸がない!」


タイミングを見計らい賊はマサカリを振り下ろすが僕は再びスキルを唱える。


「フィズクス・キャンセル-物理無効-。」


僕は賊のマサカリを物理無効する事によって鉄製のマサカリは溶けたバターの様にグネリ真っ二つにして、賊の喉元に剣を切り裂き首が飛び、首から下は両膝をついて倒れこむ。




一方、その村に訪れた若い女性の騎士と白髪で髭を生やした老紳士が現れると先の村の現状を見ると、あたりは死体の山で雰囲気は凍りついている。


「おい爺や。これは……」


「コレは恐らく、本来ならお嬢が討伐するはずの賊の連中だと思われます。」


「それに賊の連中達、大体は一太刀で斬り伏せているという腕前。どんな豪傑な剣士なのか?」


「お嬢。あそこを見てみなされ。」


爺やが指を差すと賊の死体は林の茂みの方まで続いている。意を決したお嬢は林の茂みの中へと足を踏み入れる。


「爺や。行くぞ。」


「承知致しました。」

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