第1話 僕のプロフィール
そんな、まぁまぁ忙しい中、仕事をしては道場で師範代として稽古を教えながら自分も修行をして友人達とご飯を食べに行ってり、遊びに出掛けたりと充実した毎日。
そんな風に今を生きている僕は今日も接骨院業務の1つでもあるレセプト請求業務である事務仕事に頭を悩ませながら仕事をしている。
「えぇ~っと今月は骨折と脱臼の患者が多いからドクターの同意書をパソコンに打ち込んで先生の名前も書かないと……」
パソコンとにらめっこしながら僕はパソコンに向かう事1時間近くも経つ。
身体を動かすし患者さんとのインフォームドコンセントつまり説明と同意をしなくちゃいけないし、何かしらの世間話をしながら治療にも集中しなくちゃいけないから、やり甲斐は感じるけどハードな仕事。
それに事務仕事もしなくちゃいけないから医者の不養生じゃないけど、ワーカーポリックにはなりやすい仕事なの。
事務仕事だと姿勢の関係で肩とか首が凝りやすくなってストレートネックにもなりやすいし、治療姿勢も腰にきやすい。
簡単に言えば同じ姿勢は身体に悪いって事になるのよね。まだ動いて仕事してた方が血流循環が良いし。同じ姿勢で座ってたり立ったりしていると筋肉が緊張しちゃって疲れやすくなる。
「よし、今日の仕事は終わりだ。これから稽古の時間だから今日は体術の稽古だな。」
僕は接骨院の電気のスポンジやら売り上げを確認してから職場から出て行くと歩いて敷地内の道場へと向かう。僕の家は昔から地主であんまり、お金には困らないけど土地が広いから取られる税金が高いんだよね。
僕は渡り廊下を歩くと道場に着き出入り口をガラガラって開けると道場の門下生が一斉に顔を見たと同時に開口一番に『お疲れ様でした!』とぴっしって頭を下げてる。
もう慣れたけどなんだか怖いオジサンが出てきた時の『お務めご苦労様でした!』感が半端ない。だって見た目が厳つくて怖いだもん。みんな優しい人達なんだけどさ。
「遅くなってごめんね。着替えたら稽古始めるから。」
僕は道場に一礼してから入ると胴着に着替えてから軽くみんなで準備体操してから稽古を始める。稽古内容は省くけど日本古来の柔術をベースに突き、蹴り、関節技、投げ。
僕みたいな体格に恵まれない人にも使えるような体捌きを駆使して技を使うというスタイル。
現代の西洋式の格闘技とは身体の使い方が違う。その為、最近では力の弱い女性の護身術としてや色々な場面での身体の力の使い方を学ぶ門下生も多い。
西洋式の格闘技は上半身を捻り下半身に体重を乗せるやり方は否定しない。それには欠点がある。それは筋力があってこそ出来るスタイルだ。
年齢と共に筋力は衰えていくと、そのスタイルは使えなくなっていく。古武術って言うのは日本に武士や侍が居た時代に戦いから生き抜く術としてのスタイル。
年齢や身長に体重は全く関係なく。目の前の敵をどうにか倒して自分が生き残るかが鍵。言ってしまえば無差別級の死合いって例えた方が良い。
その為には西洋式の格闘技は理に適っているようで、実は身体の負担や威力の半減を招いている部分もある。
古武術に関して言えば力を使わず相手を倒すというのは何処から来ているかと言うと体幹の重心移動だ。もっと細かく言えば丹田と呼ばれる場所。
丹田とは細かく言えばヘソの下から股関節あたりと言えば分かりやすい。それと肩甲骨の動きを使う。肩甲骨は筋肉に覆われているため、またパンチを出す時は肩甲骨を背骨に寄せて腕と下半身は力を抜いて前に倒れる瞬間に腕は一本の武器のように筋肉を緊張させ【突き】となる。
僕の体重は53キロそこそこだけどその全体重が拳に全て乗っかる。
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