ラヴィスの愛と愛梨

第34話愛なんて大嫌い!結衣ちゃん参上

相田プロ全面協力、化粧品会社GOSEI提供の新番組、ラブプロの打ち合わせに相田プロ本社に来ていた愛。

スタッフ達数人と愛のレッスン同期、アイドルユニット春夏秋冬達も来ていた。

会議室で番組内容を話し合う人達。

愛は脚本資料をみながら発言した。

「あのぉ…この水着でヌルヌルローション相撲はちょっと違うような気がするんですが…?。」

春夏秋冬、春木結衣が口を挟んだ。

「あら?そうかしら…結衣は楽しそうだと思うけど?…あ、ごめん…愛は身体に自信無いか…ふふ、その大きいお胸は風船?割れたりして…ふふ。」

(風船?なんだこの娘。)

「いやぁ別に私は大歓迎だけど、みんな嫌かなぁ…って?」

愛は周りのアイドル達の表情を見る。

「私は別に良いよ~マットプレイだ!わ~い。」

春夏秋冬リーダー床上は喜ぶ。

「下ネタはもうねぇ…。」

秋田苗田。

「やってみたらいっしょ!どうせ深夜番組30分なんだからさ!」

夏 冬はうだうだが嫌い。

「そういう事よ、愛…思いっきり投げとばしちゃうかも?ポロリもしたりして…ふふ。」

春木結衣は愛の事が大嫌いでスキがあれば叩き落としてやりたいと思っている。

ラブプロは30分の内、始めの10分は相田プロ所属アイドル達の宣伝、残りの約20分で面白企画をする。

第1回目の企画はローション相撲に決まった。

愛は全員帰っていく中、会議室の椅子に座っていた。

元気の無い愛を見て声をかける大道マネージャー。

「どうした?愛。」

愛はずっと心の中で引っ掛かるものがある。

愛梨の事は信じているが、気になって仕方がない。

何度も大道マネージャーに聞きたかったが、現実を受け入れるのが怖かった。

もし…愛梨にまた彼氏ができていたら…。

どんな事があっても追いかける想いはあるが、やはり怖い…。

意を決っして愛は大道マネージャーに聞く。

「ねぇ?大道さん…愛梨さんは元気にしてるかな?」

突然、愛梨の名前がでてきた大道は頭をかきながら愛に質問をする。

「お前はその…あれか?愛梨に憧れてアイドルになった感じか?」

少し困る愛。

(いやぁ…まさか魔道師に脅されてアイドルになったなんて言えないしなぁ。)

「そ、そうです…愛梨さん可愛いですよね!」

「そうだな…愛梨は元気に頑張っていると思うぞ!…今度、池内に聞いてみるよ。」

大道は愛梨の事を思い出す。

愛は大道の言葉を聞き少し安心した。

大道は思うぞとは言ったが心の中では確信していた。

それはあの日の事。

愛が愛梨を探していた時、走り去る愛を大道は追いかけた。

人気アイドルに何かあってはまずい。

大道は中年で、愛は鍛えられた若い女の娘、とても追いつけなかった。

大道は必死に愛を探していた。

その時、眩い閃光を浴びた大道。

自分が誰を探しているかすら思わない。

なぜこんなところに居るのかだけ思い会社に戻ろうとした。

その時、偶然愛梨に出会った大道。

池内から相談されていた大道は愛梨に辞めてしまうのかと質問をした。

愛梨は真剣な顔でもう一度頑張る事を大道に言い切る。

大道はなにかあれば協力すると約束して会社に戻って行った。

愛梨には思い入れのある大道。

売れない愛梨を必死に売り込んでいた日々。

怒り任せに週刊誌を投げつけ可哀想な事をした。

愛梨との思い出が大道の頭の中でいっぱいになる。

その愛梨を憧れてアイドルになった愛。

大道は愛がいつもより可愛いく見えた。

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