第2話ひろしは…愛!?

大魔道師カナ・エールから放たれる恐怖のオーラ…。

ひろしにビリビリ伝わってきていた。

カナ・エールは恐怖でひきつっているひろしに質問する。

「お前の望む姿はなんだ?」

突然の出来事と、恐怖でパニックのひろし。

「な、なんで俺は不幸なんだ…こんな顔の男じゃなきゃ…もっと楽しい人生のはずだぁ!」

望みというより、思いの丈をぶつけた。

カナ・エールの目が光る…。

夜空に光り渡る一瞬の閃光…。

人々の記憶が変わる。

そして…

ひろしの姿も…。


ひろしは身体の異変に気付く。

(あ、あれ?急に胸が重たい…髪の毛が長くなった?)

カナ・エールは魔道の力で、全身を映す鏡を召還する。

「見るが良い。」

ひろしは部屋の明かりをつけて鏡を覗いた。

鏡に映るのは、見慣れた自分の姿ではなかった…。

「女がいる…。」

鏡に映るのは、

髪はセミロングで大きな瞳…。

でるべきところは、しっかりでていて、

しまるところはきっちりしまっている。

まさに、もの凄く可愛い女の娘の姿だった…。

ひろしは手や足を動かしてみる。

それに合わせて、鏡の女の娘も動く…。

(間違いない、俺だ。)

さらにひろしは胸を触ったり、有るのか?無いのか?

確認した。

(無い…俺…女になっちまったぁー!)

可愛い女の娘ひろしは、自分の姿をマジマジと見る。

(それにしても可愛いなぁ…どれどれ。)

ペタペタペタペタ…。

今まで1度も女に触った事の無いひろし…。

自分の身体を触りまくる。

カナ・エールは鏡を消した。

「自分の身体を確認するのはもう良いだろう…気に入ったか?」

これからの心配や恐怖心よりも、スケベ心が勝っているひろし。

「この姿ならいろいろ楽しく過ごせます…魔道師さま、ありがとうございました…さようなら。」

ひろしはとても喜んで、カナ・エールに別れを告げた。

「そうか…


良かったな…


では、さらばだ…


って、なるわけないだろ…我は見返りを求める。」

カナ・エールは要求する。

ひろしは驚いた。

(えぇ!見返りってなに?もう…これから見ようとしてたのに。)

スケベ心満載のひろしにカナ・エールは告げる。

「我は人の苦しむ姿を望む。」

一気に冷めたひろし。

(く、苦しむ…冗談じゃない…いや…ちょっと待て、俺…願い事は言ってないよな?)

「俺、可愛い女になりたいなんて言ってませんよ?…願い事はしてません。」

ひろしは、カナ・エールに抗議をした。

だが、

カナ・エールは無視して、話しを進める。

「その姿でひろしはないだろ?我が名前を授けよう…愛だ…お前は、平間 愛として生きて行くのだ。」

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