第1話 運命のカードに身を任せる

朝は早くに起きて夜は遅く寝る。学校は行かせてくれるが学校に行く前と学校から帰ってくれば家事やら何やらを全てやらせる。


たまに暴力を奮われた事もある。゙愛人の子゙やら゙この恥知らず゙とがお前は生まれてはイケない子゙まさに人権も何もない理不尽。


俺はそれを聞いた時に激怒した。頭の何かがプッツンと切れた様に俺はすぐさま純弥の家に乗り込んで゙その偽りの家族゙を殴り込んだ。


何もかも暴れるに暴れた。こんな家だから、こんな家族だから純弥は傷付いて優しさも愛情も何も知る事が出来ない。


本当は痛いのに…身体も心もボロボロで何もかも崩れそうな位に痛いのに痛いとも言えない。純弥の痛みが…


暴れるに暴れた後は俺は純弥の家のSPに捕まりさすがの俺も人生が終わったって思った時に意外な人が現れた。


それは裕香さんだった。裕香さんは仕事で純弥の家の不動産が不正に不正を重ねていたと言う事。


そして裕香さんは取り引きと言う名の脅しを持ち掛ける。


「あんたらのやってきた不正をマスコミにバラしても良いが、バラしてやらないでもない。条件は3つだ。」


裕香さんが突き出した条件ば1つ。刃(俺)を解放して何も無かったにする゙


゙2つ。お前らが今やっている事業の撤退。゙


゙3つ。純弥をお前らから隔離させて1人暮らしをさせて生活費はてめぇらが全て出す事。゙


そして裕香さんは最後に正に悪代官みたいな悪人の顔をしながら笑いながらトドメとばかりに言う。


「こんな安い条件でこれからも商売が出来るんだぜ?あんたら。」


純弥の家族は冷や汗を顔中にダラダラと流し憤慨ともいえる顔をしながら承諾した。


それから純弥は直ぐにあの家から出ていき高層マンションの1人暮らし。生活費も何も困らない生活をしながら俺と同じ定時制の学校に行っている。


それから純弥は前よりも表情が穏やかになった気がするけど…


やっぱり無表情の時が多いな。



「刃。」


「ん?」


「俺の家。ここの曲がり角だから。」


「あぁ、そうだったよな。じゃあな!また暇だったら遊ぼうぜ!」


「バイクは暫く良い。」


「アハハハハ~…ゴメン、ゴメン。今度はお前ん家に行くわ!」


「飯、作ってくれ。」


「おう!任しとけッ!じゃあな!」


「またな。」


俺と純弥はそこで別れて俺は自分のアパートに家路を急ぐ。入院していたからホコリとか溜まってそうだな。帰ったらまずは掃除しないとだな。


あとバイトの人達に色々と心配とか迷惑を掛けちゃったし退院の電話をしないとだ。特に1番に裕香さんに連絡しないとだな。


入院費を払ってくれたの裕香さんだから。あとザンギエフさんには怒られそうだな。あの人は何かを諭す様に怒るから余計に怖いんだよね。


そして俺はあれこれと考え事をしているとアパートに辿り着いた。


うん。ここが俺の1人暮らしのアパート。まぁ新しくもなく古くもなく。そこそこのアパート。俺はドアノブに手を掛けると違和感を感じた。


「あれ?鍵が空いてる。ってまさか!!」


鍵を掛けたはずなのにドアノブが開く。って事は普通なら空き巣に入られたっていうのが頭に浮かんで急いで靴を脱いで家の中を駆け上がる。


「やぁ、刃。ちょっと遅かったじゃないか?」


「全く。裕香様に心配を掛けやがって…」


相変わらず派手なスーツを着こなしながら煙草を吸う裕香さん。そしてサングラス越しからでも機嫌が悪いのが分かる坊主頭のザンギエフさん。


「もう驚きましたよ~…ってきり泥棒にでも入られたのかと思いましたよ。」


「まぁ、良いじゃないか。刃の退院祝いに少し脅かしてやろうってな。」


「裕香様はお前が心配で夜もロクに寝れなかったんだぞ。」


「おい!ザンギエフ!余計な事をッ!」


「失礼しました。裕香様。」


「アハハハハ…心配掛けました。」



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