2-4
*****
ローガンは、ソファーで
「まぁ、顔を見て気絶されるよりはマシだが…………
近寄ってジゼルの
お
天才と呼ばれるには、あまりに幼い見た目に
正体を
ボラボラ商会に対して嫌悪感を
なのに、
──名ばかりの画家かもしれないという予想を、良い意味で裏切られたのだ。
そしてなによりも驚いたのは、絵を描きたいという
「……バカ素直すぎるだろ」
「女王の前でも、その素直さと負けん気を
頰をつついてみたが、ジゼルは一向に目を覚ましそうにない。
ローガンは一つ息をつくと、彼女の軽い
自らもベッドに入り、小さな頭をひと撫でする。ジゼルが落ちないように
*****
翌朝ジゼルは苦しくて目を開けた。その原因が、自分の身体の上に置かれている腕だと気がつく。……瞬間、心臓が
「いいいっ……──!」
「ん、なんだ、うるさ……」
悲鳴を吞み込み、ジゼルは自分の身体を
「ローガン離してっ! っていうかどうしてベッドに入ってきて──!」
ジゼルは抱き込まれた腕から逃れようと身体をよじる。不意の
「はぁ? ここは元々俺の部屋で、これは俺のベッド。で、お前は俺の『恋人』だろ?」
「なっ……!」
「設定通りにしてやってるのに
正論に言い返せないでいると、ローガンがさらに強く後ろからジゼルを抱きしめて、
「一緒に寝るのは当然だ。『恋人』なんだから」
カヴァネルの勘違いから生まれた設定をいいように使われて、ジゼルは「部屋の中では設定禁止!」と再びばしばしローガンの腕を叩いた。
「お前さ、自分が顔に出やすい人間だってわかってないよな」
「……?」
「
「ででででも、それじゃお城の人にローガンが誤解されるよ!?」
「事件を解決するのが先だ。男性趣味と思われようが、別にどうでもいい。『恋人』だったら、俺たちが常に一緒に過ごしてても不審に思われることはないだろ」
だとしても、とジゼルが言い返したのを無視してローガンは続ける。
「あぁでも別に、俺はお前を女だとバラしても問題ないんだよな。で、どうしたい?」
「っ……『恋人』設定……頑張ります……」
とどめの一言にジゼルが
「自信を持て。堂々としてればジゼルは女だとはわからない」
ジゼルとしては、散々言い負かされたあとにそんなお
反論しようとしたジゼルのうなじにローガンの唇が当たり、飛び出るかと思うほど心臓が跳ねた。
「
「〜〜〜っ! もう無理ぃぃぃぃっ! いい加減離して!!」
ジゼルの悲鳴に近い声で、ローガンは拘束する力を
「絶っっっっっ対なんか違う!!」
ひとまず、ローガンと自分とで色々と『恋人』の
「さてと。お子様をからかうのはこれくらいにして……そろそろ起きるか」
「……っ!!」
やっぱりからかわれていた! と目くじらを立てるも、どこまでが設定なのかはわからず、ジゼルはなんとも
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