第4話

外での仕事が終わり、帰るとき…


「あれ?零さん!こんばんは~」


「あ、こんばんは。今帰りですか?」


アルバイト帰りの佐賀宝之華さんと出会った。


「そうなんですよ~。あ、私〜新聞配達始めたんですけど~上の人偉そうなんです!」


「そうなんですか…。大変ですね」


「ちょっと私疲れたんで~そこのベンチで話しません?」


「はい。構いませんよ」


「あ…零さんはまだ仕事あるんじゃ?」


「ちょうど終わりました」


「よかった!話したいこといっぱいあるんですよ!」


疲れたと言いながらも、積もる話があったようで、二人でベンチに座ってしばらく話した。


「私、最近仕事入れすぎて勉強してないんですよねー」


「それはいけないですね。学校から何か言われてしまいますよ?」


「大丈夫です。私、零さんと違って要領いいし」


「…?なぜそう思うのですか?」


「だって零さんバイトばれてバカ高行ったんでしょ?」


「…どうしてそのようなことをご存知なのですか?」


「実さんが言ってましたよ?」


「実くん…」


零は、言わなくていいことと悪いことのわからない実のことを考えて、複雑な気持ちとなった。

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