第3話

佐賀ちゃんは、ほぼ毎日バイトに来てくれた。


「梢さん、明日テストなんでバイト休みます」


「おぅ」


バイトに慣れてきた佐賀ちゃんだか、俺の恋心には気付いてくれない。


「実さん!いらっしゃいませ~」


「やっほ!たこ焼き食べにきたよー」


「あ、零さんいらっしゃいませ」


「こんにちは」


明らかに俺だけ名字呼び??

いや気のせいだ!気にせずたこ焼きを作ろう!


「あの~、私お金ないからバイト探してるんですけど、何かいいのあります?」


「中学生だからないよきっと~!ね、零くん!」


「新聞配達なら大丈夫なのではないでしょうか?」


「まじですか!じゃあ私やります!やりたいです!」


たこ焼き屋は続けてくれるよね…?そう思いながらたこ焼きを実たちへ渡した。


「ねーねー!ほのかちゃんは彼氏とかいないの?」


「またナンパかよ!」


実ときたら!隙がないやつだ!


「いないですよ?」


「実の質問とか答えなくていいから!」


「梢とかどう?」


「ありえないですよ」


「だよねーヤンキーだしね~」


え、あれ?いつの間にか振られてないか…?


「…おい、実、俺振られた?」


「え?梢まじだったの?ごめーん!」


「お前…」


「梢さん、なんか…すみませんね」


佐賀ちゃんもひどいぞ!くそー


告る前に振られるなんて最悪だ。

実のやつ…!

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