第2話

「あー、たこ焼きうまー」


今日も、みのる躑躅つつじがやってきてたこ焼き食べている。というか毎日のように来てるし。


「遅くなりました…」


「あ~佐賀ちゃん!待ってたよ~」


「え?私?」


実、お前は相変わらず馴れ馴れしいな…。


「そういえば下の名前聞いてなかったなぁ~って思って!教えてくれる~?」


「今さらですか…。笑わないで下さいよ?佐賀宝之華さがほのかです」


「へーほのかちゃんか」


笑わないでってなんで…?俺にはわからん!


「ねぇねぇ!ほのかちゃんって呼んでいい?」


「…笑わないんですか?いちごだって」


「え?ん?なーにそれ?」


いちご?って食べるやつ?


「よくバカにされるんで、私この名前嫌なんです」


しかしよくわからん。バカにされる名前か?


「皆さんわかってないみたいなんで言いますが、苺の品種名と一緒なんです!」


なんじゃ?品種って?


「そうなんですか?」


躑躅、お前にもわからないのか?


「そうです。だから嫌なんです!!」


「えぇ~?かわいいじゃん!ほのかちゃん!」


実、チャらいよ。


「素敵だと思いますよ」


躑躅もよく言えるな。


「そうですか…?」


「じゃあ~俺のこと実って呼んでいいよ!零くんは零くんでいいよ!ね?」


「はい。構いません」


「厚かましいですよ~」


「いいっていいって~~」


皆さん盛り上がってますが、俺は放置かよ!

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