〈番外〉

渚鳥

空耳

目の中に誰のものか分からない残り火

不揃いな熱を宿す手

徴ばかりあちらこちらと


旅をする水の粒のように

知らない手触りで震えている


逆転する

緑 木々

星の声

酸素を生み

掴めなかったものの在処へ耳を浸す


何千年の重み

耐え切れない虹が

今 零れている

骨格の陰で目を覚ます種


目を見れば判る何も忘れない残り火


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〈番外〉 渚鳥 @sudori

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