第10話 ドレミちゃんが、ピピピとくしゃみをすれば、ソノミちゃんは、ボボンと、くしゃみをする(笑)。そんな、2人のシーソーゲームのゆくえは?

 世代で当たりはずれのある、私たち日本人の、生き方ゲーム。それが、シーソーゲームなのか?

 シーソー…。

 細長い板の上に、2人が、バランスをとるように乗る。その板の真ん中を中心に、振り子のように、ぎっこんばったんとこぐ遊具。 

 「相手を持ち上げるためには、こちらが、沈まなければならない」

 そういうことなら、彼女の母親のように、納得できない人もいるかもね。

 シーソーは、彼女の家の近くにあった、ラフレシア公園にあった。

 2人が公園にいくと、先客がいたのがわかった。近所の、がきんちょどもだ。

 すると、そこへ、ゲリラ豪雨。

 「あ、あめだ!」

 「ドレミちゃん、かえろうよ!」

 とはいっても、無邪気な、小学生。

 シーソーを占領していたがきんちょたちが逃げ出したのを見て、彼女は、かえって、安心を深めてしまうのだった。

 「やった!ソノミちゃん?シーソーが、空いたよ?」

 帰宅をすれば、良かったのに…。新しい角煮の事件が、本格的に、はじまっていく。

 「ドレミちゃん?わたしたちも、もう、かえろうよ」

 ソノミちゃんが言ったときには、遅かった…?

 「…ソノミちゃん?」

 「…なあに?ボボン」

 「からだが、つかれちゃったね。ピピピ」

 「わたしも」

 「ボボン!」

 「ソノミちゃんのくしゃみのおとって、おもしろいね」

 「そうかな?」

 「フツー、クシュンっていうかんじじゃ、ないのかな?ピピピ」

 「ドレミちゃんだって、おもしろいおとじゃないの?ボボン」

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