第5話 「倍速視聴」についての言い争いは、世代間で、止まりません。それにはさまれる、就職氷河期世代の子たちの、みじめさ。やってらんなよ。

 倍速視聴って、どうなんだろうね?

 「サクッと、正解を求めたい」

 「早く、消化したい」

 「回り道?そういうの、いらない」

 「正解だけが、あれば良い」

 「僕たち私たちは、効率的なんです!」

 「それな!」

 そう考えてしまう世代には、映画会社などの思いは、届きにくい?

 「早く、正解をください!」

 考え抜く生活をしてこなかった人たちは、言う。悪くいえば、困っていれば誰かがやってくれる生き方に、慣れすぎちゃった?

 「回り道をして、考え抜いても、将来が、見えるんですか?」

 そう言えば、定年退職世代とかが、怒り続ける。

 「複雑で理不尽すぎるこの社会に、正解なんて、ない!自身で、考え抜きなさい!わしらは、足で、コツコツ、正解を導いた!」

 言い争いは、どこまでも。

 「正解だけを見れば良いという考え方は、社会の理不尽さに立ち向かう努力を、否定してしまうぞ!」

 「違います!僕たち私たちは、効率的なんですよ!」

 「細かい仕事で、愛をつかめ」

 「それって、だらだらと、無駄な残業をしろといっているようなものなんじゃ、ないんですか?」

 「何?これだから、若い世代は…」

 「これだから、定年退職待ちのおじさんとかは…」

 言い争いの、繰り返し。

 残念でみじめなのは、そういう世代にはさまれた、就職氷河期世代の人たち。

 「私たち、どうすれば良いんですか?」

 「貧乏くじ、引いた…」

 「やってられないよ!」

 うん、うん。

 やってらんないかもね。

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