【短い話】ドレミのかいだん①~学校にいけなくい思いをかかえた子、泣かないで~
第2話 小学生女子が、「かくにがほしい」って言うと、変な顔をされます。大人は、わかってくれない。豚の角煮のキーホルダーが買えなくて、ガーン!
第2話 小学生女子が、「かくにがほしい」って言うと、変な顔をされます。大人は、わかってくれない。豚の角煮のキーホルダーが買えなくて、ガーン!
「わたし、かくにが、ほしい」
それは、生きづらさのメッセージかもしれないのに!
大人には、変な顔をされて。
大人は、わかってくれない。
「かくにが、すき」
正直に言うと、大人は、どうして、困ってしまうんだろう?
父親にも、言われたもんだ。
「何だ、何だ?ドレミは、小学生女子らしくないことを、言うんだなあ。かくにって、あの、豚の角煮とかのことなのか?」
「…うん」
それが、なにか?
大人のことが、ちょっぴりときらいになった彼女だった。
とりま、そこは、良いか。
問題は、肉屋に、入れなかったことだ。
「わたし、こんなんじゃあ、らいねん、2ねんせいになれないかも…」
店の入り口で、アルコールを、シュッシュと手に振りかけても、熱を測る機械が、許してくれない。
すぐに、母親が、店の入り口にまで戻ってきた。
「…ドレミ、お肉、買ってきたよ?」
「うん」
「待たせちゃったね?」
「ううん、まってないよ?」
「ごめんね、ドレミ?お母さんだけが、良い思いをしちゃったかな?」
「え、なにそれ?」
彼女の好きそうなアレが、売っていたんだそうな。
「実は、ね。ドレミ?」
「なあに?」
「豚の角煮のキーホルダーが、売ってた」
「…え?マジ?」
なんて、うらやましいアイテムなんだ。
「買えれば、良かったのにね」
「え、どういうこと?」
「残っていたラスト1つが、売り切れちゃったのよ」
…がーん!
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