第2話

イケメン店員さんはカウンターに入って行った。ウォーターサーバー3台、茶葉の引き出し(?)だらけだし、ちょっとそこ少なくするともう少し店内広くなりそうだけど、こだわりがあるのね。


「ヒロ、じゃあお話ししよっか!」


「話って、何を。」


スマホをチラッと見て目線を合わせてくれた。


「今後のことだよー。ヒロはさ、今度私とどうしたい?」


勿論結婚よね!!!


「別に。変わりなくこのままで良いと思うよ。」


ええ...。女の子から言わせる気なのかー!!!


「じゃ、じゃあ聞きますけどぉ?!結婚の予定とかどうなのよ!」


「その時に決めれば良いじゃないか。」


はあああ?これしないって言っているようなものだと思うんだけど!ひどいひどい!!!!


「じゃあさ、最低いつまでには結婚するーとか、あるじゃん!!『何歳までには決断して行こうと思う。それが君と僕のためDA...』って感じのさー。」


「...40くらい?」


ダメだ話にならない。女の子の適齢期とか子供のこととか絶対考えてない発言だもん。


「...ヒロさぁ」


アタシは机に突っ伏した顔は左を見てなんの変哲もない壁紙を見ている。


「実際のところどうなの、アタシのこと。」


なんだかちょっぴり悲しい。


「だってさ、この前だってパチンコいくって言って朝行って帰ってきたの夕方じゃん。なんか将来が見えない。」


「...悪かったな。」


「しかも買ったも負けたも何もなしにアタシの作った夕飯食べて『疲れたからねるわ』ってすぐ寝ちゃったじゃん。」


「次の日仕事だからしょうがないだろ。」


「アタシあの後寝るまでも暇だったし、ヒロ帰ってくるその前までも暇だったし。」


「友達と遊びに行けば良いだろ。」


タバコを出して吸い始めた。アタシ嫌いって言ったのに。なんかパッケージ違うのになってて自分は楽しんでるんだ。


「無理じゃん。アタシヒロのこと追いかけて東京に引っ越したんだよ?島根になんてそう簡単に帰れるわけないし、東京に友達いないもん。」


「仕事の人とか。」


「仕事の人は仕事!プライベートまで会いたくないよ...。気が休まらないじゃん...。」


「...すまん。」

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