甘くて辛いチャイティーラテ

平良佳子

一客目

第1話

ここが例のチャイティーラテ屋さんらしい。星評価がすごい極端だから怖いもの見たさで彼氏を連れてやってきた。


「ねえ!ここのビルの半地下に例の店があるんだって!」


「あそ。お前は楽しそうだな。」


つれないなあ。


「なんでも、カップルで行くとそのままうまく行く人もいれば別れちゃう人もいるみたい!!!」


「代々木公園のボートみたいな逸話があんのね。好きだねぇ、ほんとそういうの。」


アタシは腕を回してルンルン気分でその半地下に入っていった。


「いらっしゃいませ。お待ちしておりました。」


結構ダンディー!!!!!イケメン!!!!口髭とちょっとボサボサの頭、ヒョロガリさんで白シャツに黒のエプロンが大人の色気感凄い!!!!

それとは反対にヒロは最近パチンコばかりでちょっとつまんない。中肉中背マン。白Tシャツにジーパン、いつの流行りだよっていうくらいのゴツい靴。

あーあ、店員さんみたいにカッコよければなあ。26にもなるし、結婚とか考えれるけど。


「予約していた牧田です。」


が答えた。


「ありがとうございます。どうぞ狭いですがお掛けください。」


アタシは店内の奥の椅子に座ってヒロは手前に座った。

雰囲気凄く良い!!!

照明はゆらゆら、椅子や置いているものは昭和感漂うアンティークモチーフね。


キョロキョロしていると店員さんがコップに水を入れて持ってきた。


「予約時にもお伝えしましたが、お好みに合うように今から茶葉の選択、抽出等致します。その際の会話はお二人の今後のこと、もしくは思い出話をしていて下さい。そのお話を聞きながら色々作ります。」


「へぇー素敵!!!!」


私は目を輝かせた。ヒロは顔は私半分にして目線で店員さんを見ている。興味なさそー。


「では、ごゆっくりお寛ぎ下さい。」

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