第3話 幽霊船
「つまりアレか?今回は悪霊が絡んでいるって事なのか?」
「うむ。しかし今回の悪霊は統率力のある悪霊じゃの。」
「つまり幽霊を従わせてる悪霊って事なのかい?」
「うむ…」
「本格的に厄介な仕事だな。」
「まぁまぁ。そう言わずに先を進もうよ。」
悪霊。俺達の生業には人に仇をなす幽霊が居る。1つは悪霊。もう1つは怨霊。悪霊と怨霊では似ている様で似てない。逆に言えば似ていない様で似ている曖昧な区別だ。
俺達の区別としては取り憑いて呪いを掛けて様々な災厄を招き入れ死に追いやるのが悪霊。
取り憑きはしないが人を視角で恐怖を見せて精神をズタズタにして直接的に自分の手で死に追いやるのが怨霊。
そう言われているが、それはとても曖昧な区別で俺達でさえハッキリとどれが悪霊なのか、どれが怨霊なのか区別をしにくい。
だけど斑に関しては悪霊と怨霊の区別が分かっている。だてに500年近くも烏間の相棒の化け猫をやっていない事が分かる。
「ん~…操縦室に着いたけど無人の様だね。」
「あるのは操縦士と思われる白骨化の亡骸か…」
「どうやらコイツらも悪霊の呪いやられたようじゃな。」
「僕はこの部屋に手掛かりがないか探してみるよ。」
「そうだな。俺も探してみる。」
「アタイもじゃ。」
手掛かりを探してみるけど目の前は白骨化の亡骸がその辺に転がっていて、何だか気味が悪いな。
俺は亡骸を出来るだけ踏みつけないように何か手掛かりがあるものを探してみる。
その辺に落ちている物を手に取るけど俺には何の役に立ちそうにない物だな。
チェス盤にチェスの駒。トランプにタロットカードの遊ぶ物。何か手掛かりが…
「ん?これって…新聞か?」
俺は新聞を手に取ると写真が載せられていて文字は?何だ?英語か何かか?全く読めないな。
そして机の中を開けて見ると何かが書かれた紙?ダメだ外国の文字だから解らない。
それと本か?
俺は革の表紙の本をパラパラと捲るが違うみたいだ。これは本ではなく誰かが書いた日記の様だな。筆記体で書かれた日記。
これは何かの手掛かりになると思い新聞と何かの紙と日記を持つ。
「ねぇねぇ。何か見付かったかい?」
少し離れた場所から刹那が俺と斑を呼び俺と斑は刹那の居る方へ足を運ぶ。
「全然ダメじゃ。全く手掛かりが見付からんのぉ。」
「僕もさ。烏間君は?」
「俺はあそこにあった机の中から新聞と何かの紙と日記を見付けたは良いけど外国の文字だから解らない。」
俺は手掛かりになるかもしれない机があった方に指を差しながら刹那と斑に教える。
「ちょっと見せてもらえる?」
「あぁ。」
俺は刹那に新聞と何かの紙と日記を渡して読み始める。そういやコイツの片親は外国人だから読めるんだったな。
「へぇ…ふむふむ。分かったよ烏間君。」
「何がだ?」
「僕の目的の1つだよ。この豪華客船の正体さ。」
「なるほどな。じゃあ教えてくれないか?」
刹那はどうやら俺の渡した新聞と何かの紙と日記が手掛かりになったみたいだ。
「まずはこの新聞から。」
「新聞?」
「そう。この新聞に載ってる写真があるよね?」
「そうだな。」
「これは当時のこの新聞を発行していた国の大統領って分かったのさ。そして文字と年数と月日からして、この船の出航または豪華客船として動いていた時期が分かったのさ。」
「なるほどな。豪華客船の正体は?」
「これさ。」
「俺が渡した何かの紙か?」
「そう。この紙はこの豪華客船の乗客のリストだったのさ。これから推測いや違うかな。確実になったのは1984年3月4日にイギリスから出航した豪華客船。゙リッチ・ナイト号゙さ。」
「リッチ・ナイト号?なんだよその船?」
「そうだね。簡単に言えば金持ちによる金持ちの為の豪華客船さ。」
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