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 ネットカフェに泊まって、店のPCで連絡用のWEBサイトにアクセス。

 定期報告を上げるが、上からの指示は特に無し。

 今回の件には、色んな警察機構カイシャの色んな部署が絡んでいるが、ITに詳しい奴は、ほぼ関わってね〜んじゃないのか? と云う状態。

 一応、連絡用のWEBサイトとの通信は暗号化されてるが、店の中にはガラが悪そうなのが結構居て、「探る」と相手に気付かれる可能性が有るんでやってないが、魔法使い・超能力者っぽい「気」の持ち主も若干名。

 妖怪古代種族系に関しては……正直判らない。妖怪古代種族系でも、変身能力を持ったり「気」の量そのものがデカくても、「気」「霊力」「魔力」を生まれつき使えない奴や、後天的に「気」「霊力」「魔力」を操る訓練をしてない奴も多く、そう云う奴を一般人と「気」などの俺達「魔法使い」が検知出来るモノで区別するのは難しい。

「やれやれ」

 ネットカフェのレジで安めのチューハイとツマミを買って、自分のブースに戻る途中に携帯電話ブンコPhoneに着信音。

 番号は……知らないモノ。

「誰だ?」

『お……俺だ……』

「だから誰だ? 何かの詐欺でも、俺には大した金は無いぞ」

『横須賀さん……俺だ……。広域公安の土屋孝明だ』

「はぁ?」

 だが……口調に覚えが……。

「おい、あんた、名前はお互い偽名しか知らない筈だろ」

『あ……すまん……その……』

 クソ。公安は年々マヌケになっていってるが……こう云う点に関しては、未だに有能だ。

「それに、電話で所属と本名を言うんじゃねえ」

『すまん……こっちの居場所を送る。助けに来てくれ』

「何が起きてる?」

『いわゆる「親父狩り」だ。チンピラに追われてる』

 訳が判らん。何がどうなってんだ?

「判った。そっちに向う。『道具』は要るか?」

『連中が持ってのは……刃物とバットぐらいだが……うぎゃあ……⁉』

「どうした?」

『へ……変なモノが……』

「おい、どうなってる?」

 俺は電話をしながらネットカフェを出る。

 電話の向こうからは……意味不明なタワ言。

 どうすりゃいい?

 待て……変なモノ?

 魔法系か? それとも、変身能力者か?

 一か八かだ。

 人通りの無い路地に入り、「使い魔」達を呼び出す。

 この近辺で……それらしい「気」が有る場所を探らせ……。

 居た……。

 系統は不明だが……魑魅魍魎の類が集ってる場所が……。

 それも、「気」の具合からして、自然発生した魑魅魍魎ではなく、何者かに操られている。

 ついでに、かなり弱ってるが、覚えが有る「気」。

 魑魅魍魎どもの「姿」は……中国の大昔の奇書「山海経」あたりで見た覚えが有る妖怪の姿。

 もちろん……「気」「霊力」のパターンを俺の脳内で「翻訳」したものなので、本当の姿ではない。

 だが、その「姿」から判断するに、道教系の術者に使われている「使い魔」だろう。

 術者は……待て……近くに他に人の気配が複数。

 どうやら、公安崩れが言ってた「親父狩り」をやってるチンピラらしい。

 困ったモノだ。

 最近は、しょ〜もないチンピラの中にも異能力者が結構混っている。

 とは言え、大半は普通の人間だ。

 しかも、チンピラの中に混ってる術者は……仲間が同業に攻撃される場合を想定してないらしい。

 1人だけ「防護魔法」をかけてる奴と……そうじゃないのが4人。

 俺は、その4人に「使い魔」である「死霊」を取り憑かせる。

 魑魅魍魎どもは……正確には魑魅魍魎を操っている術者は……気配からするに、狼狽うろたえて何をすれば良いか判らないようだ。

 俺の「使い魔」どもは、チンピラ(多分)4人の生気を、たちまちの内に吸い付くす。

 そして……。

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