第9話 謝罪のできない人。すぐ謝罪をする人。
まず、普通のご家庭で育った人は、何かトラブルなり、人にぶつかったとしても、すぐ「すいません」や「ごめんなさい」と言えるでしょう。
稀に、まったく謝罪の言葉が言えない人種がいます。
単純に、養育家庭内でそのような言語が出ないからです。
親にぶつかっても、親はぶつかったと認識してもわざとじゃないし怒るほど痛くもないので何も言わない。
他にも、親が明らかに非のある行動をしても、子供に対して謝罪する事がない。
その結果、謝罪の言葉が出ない人間が育ちます。
幼児教育の本とかでは、よく親が挨拶をしなければ子供も挨拶をしない、程度は書かれています。
が、謝罪も同様なんです。
私がまともに謝罪の言葉を言えるようになったのは、社会に出て一時的に1人暮らしをしたり、社会で注意されたりしてからなので、20代前半だったかと思います。
それでもさっと謝罪の言葉が出るわけではありません。
そんな時は後になって謝る事もします。
今は夫が普通に謝罪の言葉を子供にも私にも使うので、私も以前に比べれば言えるようになりました。
それでもとっさに起きた出来事の状況や、内容によってはかなり遅れてからあの時謝っておけば…と後悔する事もあります。
動物的な感覚なんでしょうかねぇ。
逆に、非がありそうな時や怒られそうな時、さっと「謝罪の言葉を使う」人がいます。
実はこれ、言われるとそれ以上は怒れない便利な方法でもあり、多用しているタイプの人間は危険人物だったりします。
彼が何歳だったのか思い出せませんが、20~30台はぐらいだった気がします。
とあるネットゲームで知り合って、旦那と一緒にプレイしているゲームでもあったので、友達と言うより仲間になりました。
ゲームでは特に問題行動を起こしていない感じでしたが、ある日電話で悩み相談を持ち掛けられました。
いつの間にかしらんが、恋人と同棲する約束をし、すごしてきたが相手の態度が酷すぎるし彼女から別れ話をする以前に逃亡されそうで、彼は手首を切ったと。
当時はまだ、私達は夫婦になる直前ぐらいで、時間の自由がきいたこともあり、慌てて彼のいる地方に駆け付けました。
実際に会ったのはその時が初めてです。
駆け付けて詳細を聞いているうちに何となく何かおかしいぞ、という事になってきます。
まず手首を切った跡があった?と旦那に確認してもらったけど、それっぽい線があった。
うん、旦那が見れる時点で駆け付ける前にうっすら切っただけだな。
彼女と会ってびっくり。未成年。
しかもゲームで同棲の話しをしてて、その間直接会った事があるのかないのか覚えていませんが、なかなか彼女が自分の所に来ないので、遠方の彼女の家にまで迎えに行き、相手の親に「結婚まで考えて、同棲の話しをしているのに、なかなか来てくれないのは不誠実ではありませんか?」等詰め寄ったらしい。
まて、お前賃貸だろうと1部屋を自己所有してないよな…しかも2Kの見かけはきれいだけど、片方の部屋は勤め先の上司の彼女?が住んでるぅ?時々しか帰宅しなくても、そんな所私なら同棲でも嫌すぎる。
そもそも未成年の上に、家にまで押しかけて連れて来たって…。
しかも態度が酷い理由が、自分の職場の上司とカラオケや食事に行っても携帯いじってて会話に入らない、目も合わせない。
…当り前じゃない?
その辺からもう彼女を守る方向に思考転換。
彼女に味方であると理解してもらい、彼女のさらに友達とも繋がり(当時スマホもラインもないので全部ガラケーのメールです)、避難先を確保。
説教を始めようとすると早々に謝罪されるので全部言えなかったけど、結局彼女を保護する形で一緒にネットカフェで1夜過ごし、その間避難先の方も準備してくれて、一緒に奴が付いてきていないか確認しつつ、駅まで送って私達も帰宅しました。
この件で、すぐ謝罪を口に出されるとそれ以上説教や説明がしにくい事を学びました。
なお、この男、その後別の仲間を彼女にして同棲し、最終的に結婚出来る訳のない借金だの嘘だの色々発覚して捨てられて今は何をしているのかわかりません。
新しい彼女には、交際の話しを聞いた時点でそいつ危ないぞ、と過去の件をしっかり話しておきました。
幸い彼女の方は別れた後、別のまともな人と付き合って今は2児の母だったかな。
彼が今何しているのか、そもそも本名も知らないのですが、現在同業種にいる従弟に関わっていない事を願うばかりです。
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