10日目
僕は、何事もなく学校に着いた。今日は、公園に美久が来ていなかった。別に待ち合わせをしているわけではないから僕は1人で学校に向かったのだ。僕は椅子に座って考え事をしていたら美久が教室の前の扉から入ってきた。僕は率先して挨拶した。
「あずまさん、おはよう。」
「光希君、おはよう。今朝はごめんね。寝坊しちゃって。」
「別に待ち合わせしてないから気にしなくていいのに。」
「だめなの。後、名前呼びじゃなくなってるよ。」
「やっぱりだめかな。」
「だめ。言い直して。」
「美久さん、おはよう。」
「さんが付いてるけど仕方ないか。妥協してあげる。感謝してね。」
何か凄い上から目線な気がする。いつもと様子が違って何かこっちもおかしくなりそう。僕はとりあえず返事をした。
「あっありがとう。」
僕は感謝をして朝の美久との会話は終わった。美久は友達の方に行き、僕は自分の席に座っている。なんか僕とは全然違う世界の人間なんだと改めて実感した。
チャイムが鳴って、1限目が始まった。
それから時間が数時間が経った。僕は今、時計を見ていた。4限の授業があと5分で終わるところなんだけどその後5分がすごく長く感じる。気のせいだろうか。僕は時計から目線を外して美久の方を見た。僕は驚いた。なぜなら、美久がシャーペンを持ちながら寝ていた。ノートに書いていたところで寝てしまたのが分かる。僕は残り5分間眠っている美久でも見ていようと思った。
でも、5分間眠っている人を見ていても意味ないと思って黒板の方を向こうとしたとき、美久の頭がコクっと動いた。机に落ちていきそうなって僕は思わず叫んでしまった。
「美久、あぶない!」
声が出てしまった。僕は先生の方をゆっくりと見た。
「江口君、うるさいですよ。後で職員室に来なさい。」
「はい。」
僕は怒られてしょんぼりしている中、美久は起きていて笑っていた。僕が叫ばなかったらあのまま机にぶつけていたくせに。もう助けてあげないと今日誓った。
そうしていたら、チャイムが鳴った。僕は隣から肩を叩かれたので振り向いてみると美久が「ありがとう。」と言って去っていった。その言葉は嬉しいけどなんで僕が職員室に行かなきゃいけないんだ。不幸すぎる。今日は不幸な月曜日だ。
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