6日目

あれからつまらない授業が終わって、昼休みの時間になった。

昼休みの時間を知らせてくれるチャイムが響きわたった。それと同時に教室ががやがやしだした。友達とお弁当を食べながら喋っている人たちやすぐに校庭に遊びに行く人たち。様々な人たちがいる中、僕は1人でお弁当を食べようとしていた。


だが、美久は僕が1人で食べようとしている所を見ていたのか急に話しかけてきた。


「光希君、一緒に食べよ?」


僕は返答に困った。別に一緒に食べるのはいいんだけど、僕一人があの中に入っていくのはやっぱり気まずいと思ってしまう。僕は断ろうと美久の方を向いて話しかけた。


「東さん、今日はやめとこうかな。」


「なんで? 一緒に食べようよ。」


「今日は1人で食べたいかなって。」


「本当はあの中で食べるのが嫌なだけじゃないの?」


うう、バレてる。表情に出ているのか。僕は折れずに断り続けた。


「そそんなことないよ。女子たちだけで食べて。」


「やっぱり嫌なだけじゃん。じゃ、私と2人でならいいでしょ?」


なんで二人で食べることになるんだ。僕は全く美久が考えていることが分かんなかった。これも断ろうとしたら美久が自分の机を持ってきていた。


「もうこれで断れないよね?」


「うん。」


美久の圧が凄かった。なんか今日は美久が怖いと思った。こうなったら2人で食べるしかないので食べることにした。僕は、バックからお弁当箱を出して食べだした。僕はお弁当に夢中で自分のお弁当をずっと見ながらもぐもぐと食べた。食べていると前から視線が。僕は、前の美久の方を見てみた。ずっとこっちを見ていた。


「光希君、真剣にお弁当を食べてて何か可愛いね。」


「可愛い? 普通に食べているだけだよ。」


「そこが可愛いだって。じゃあ、私の唐揚げあげるよ。」


「よくわからないけど唐揚げは貰う。」


「どーぞ。美味しい?」


「まだ食べてないけど。」


こんなことしていたら一生食べ終わんない気がした。だってさっきから全然ご飯食べてないもん。でも美久と一緒に食べるのは何だか胸がポカポカした。


「美味しかった?」


「うん、美味しかった。」


僕はにっこりとしていた。やっぱり美久の唐揚げは美味しかった。それを改めて感じた。そうこうしているとお弁当を食べ終わっていた。僕はまだ食べている美久をずっと眺めながら食べ終わるのを待っていた。









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