3日目

 朝の出来事から時間が進み、昼休みになった。昼休みになってから初めにする子は昼食を食べることだ。僕の学校は、昼休みの時間に昼食の食べる時間が含まれているから昼休みの時間が長い。だから、昼食を早く食べ終われば余った時間は自分の時間にまわせるってことになる。でも、今週は授業が4限までしかなく、昼休みは、昼食のみとなっている。今は、とにかくお腹が空いているから早くお弁当が食べたい。僕は、カバンからお弁当を出して机に置いて食べようとした。


 ここでなぜか、隣の美久から一緒に食べようとのお誘いがきた。だって、まだそんなに親しくないのに一緒に昼食を食べるのかなぁと思ってしまった。でも、せっかく誘ってくれたんだから一緒に食べることにした。僕は、一旦お弁当をカバンにしまった。しまったら、机を持ち上げて美久の方に持っていこうと美久の方を見た。僕は、ここで凄い光景を目にした。


 その光景とは、美久の机の周りには4人の女子の机がくっつけらていたのだ。僕は、この中に入って一緒に食べるのか。無理無理無理無理。ぜーーーーたいに無理。僕は、机を持ち上げるのをやめて再びカバンからお弁当を出した。隣から足音が聞こえる。僕は、隣を恐る恐る見てみた。隣にはすでに美久が居た。


「光希君、何してるの?早くこっち来なよ。もしかして、私と2人で食べると思った?また今度ね。」


 美久は、それだけ伝えて自分の席に戻った。僕は、顔を下に向けた。顔が赤くなっているのが何となくわかる。なんかウザいを通り越してめっちゃドキドキした。心臓がバクバクしているのが分かる。僕は、一旦落ち着く為に深呼吸をした。


「すーーーーーはぁぁぁ。」


 僕は、落ち着いたことを確認して美久の方に机を持って行った。机を持っていき、美久の机と後ろの席の女子の机にくっつけた。僕は、自分の席に座りカバンからお弁当を出した。僕は、一言もしゃべらずに淡々と食べていた。だって、早くこの場所から離れたいもん。周りが喋っていても僕の耳には全く入ってこなかった。早く食べ終える事だけに意識を集中していた。でも、僕が早くこの場から離れたいことを察したのか美久の口元がニヤリっとしたのが見えた。美久は急に話しかけてきた。


「光希君のお弁当に唐揚げ入ってるじゃん。やっぱり好きなんだね唐揚げ。私も好きなんだよ唐揚げ。ほら、私のお弁当にも唐揚げ入ってる。」


 美久が自分のお弁当を見せてきた。見た感じ、栄養バランスがしっかりしているお弁当だと思った。後、唐揚げが入っている。おいしそうだと普通に思ってしまった。それにしても、このお弁当は自分で作っているのだろうか。僕は、気になって聞いてみることにした。


「ああっ東さん、そのお弁当って自分で作っているの?」


「そうだよ。すごいでしょ。特に唐揚げが一番の出来だよ。」


「美味しそうだね。食べてみたいかも。」


「じゃあ、あげようか?味見してみてよ。感想聞かせて。」


「ありがとう。じゃ食べてみるね。」


 僕は、美久からもらった唐揚げを口に持っていき食べた。食べて正直に思った事は、めっちゃくちゃ美味しかった。これやっぱり手作りだ。僕の冷凍食品の唐揚げと比べるのは悪いけど、圧倒的に美久が作った唐揚げの方がおいしかった。


「光希君、どう? 美味しいかった? 」


「東さん、美味しかったよ。毎日食べたいぐらい。」


 気づいたら席を立っていた。それほど美味しかった。美久が照れているのが分かった。僕は、席に座りなおした。てか、やりすぎたと後で後悔した。後、周りの女子の目がカップルを見ているみたいな目で見ていてとても嫌だった。





コメント

ごめんなさい。更新が遅れてしまいました。明日の更新はいつもの時間帯です。

夢中で書いていると気づいたら1500文字も書いていました。

これからも面白い展開が増えていくので楽しみにしていてください。

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