芸術
ボクの部屋では、なんとなく、霊の存在を感じている。
毎晩、寝てると、ボクのもとにあらわれる。
ボクを優しく抱きしめて愛撫してキスしてくれているのを感じる。
なんとなく、あらわれたかなって感じしてきて、ふと時間を見ると、だいたいいつも11:11だ。
その頃になると、なぜかいつも、フワーッと甘い香りしてくる。
それからしばらくは、ボクはふとんの中で、霊に体を優しく抱きしめられている。
そして、0時になる前に、フッと静かになって、存在を感じなくなる...
どうも、女の子の霊のような感じしている。
それも、芸術家のような。
毎晩、ボクに芸術論を説いてくれてるような気になってくる。
「芸術に、もっともっと高い意識を持つように」
って、ボクに言ってくれてる感じ。
ボクのお師匠さんのように。
そして、きっとボクを愛してくれているように。
そんなふうに、いつも感じている。
ボクはちっちゃな頃から女の子みたいな体だったのに、毎晩、霊の女の子に体を優しく抱きしめられているうちに、本当に女子のような体に、だんだんなってきた。めっちゃ柔らかくて曲線的になって、可愛くえっちな体に。
そして部屋にいると、めっちゃ絵を描きたくなってくる。
だから、もしかしたら画家の女の子なのかな~。
中学に行って、体育の授業の前に着替える時も、ボクは女子のほうの更衣室で女子といっしょに着替えている。
担任の紬先生もクラスのみんなも、ボクはそうするようにと考えてくれている。
みんなのほうから、そういうふうに考えてくれるところは、愛媛も沖縄も大阪も、みんなどこもいっしょだ。
夏になって、プールで水泳の授業の時も、女子といっしょに女子の水着を着て泳いでる。
でも、みんな、ボクはそれで良いって考えてくれている。
大阪の中学生も、みんなそれぞれ個性的だけど、個性を大切にする土地柄でもあるから、ボクの女子みたいな個性も、みんなは尊重してくれている。愛媛や沖縄でも、そうだったけど...
ボクのママは、もともと大阪の人だから、今いる大阪の場所は、ママにとっては、ちっちゃい頃からの地元になる。
パパは日本人とアメリカ人とのハーフ。
パパのほうのおじいちゃまはアメリカ人なのだ。
サンフランシスコに、おばあちゃまとおじいちゃまは住んでいる。
だからボクはクォーターっていうやつになる。
パパはサンフランシスコ育ちだから、いつも家でも英語の歌を歌っている。
ロカビリーやロック、そしてジャズなんかの曲を英語で歌っている。
パパの歌っている時には、ママはめっちゃ嬉しそうに、うっとりと聴いているから、2人の想い出の曲だったりもするのかもしれない。
ママは、パパの歌ってる曲を聴いてると、なんだか顔もほんのりと紅くなっているようなのだ。
パパのほうの、アメリカ人のおじいちゃまはアメリカでミュージシャンをやっていたらしい。いろんなミュージシャンともセッションしてきたらしい。
パパも家でギターを弾いたりもしている。ギターもいろんな種類のを持っている。楽器とかもめっちゃ好きそう。レコードやCDもいっぱいある。
ライブのDVDも、よく観ている。
空里は水泳を好きなので沖縄の頃は、いつも嬉しそうに、きれいな歌で泳いでいた。
大阪に来た今も、市のプールに行って泳いでいる。
夏になって、中学で水泳部に入って、毎日放課後もプールで泳いでるみたいだ。
中2の頃は沖縄の家で、1人になったら、速攻で裸になって、えっちで可愛い下着を着けて、1人でえっちな格好をしていた。
中1までは、それほどでもなかったのに、中2になったら、思春期なのか、いつもめっちゃえっちになってきた。
大阪に来てからも、部屋でいつも夜は、裸になったり、可愛い下着を着けたりして寝ている。
そうすると、霊の女の子もあらわれて、ボクのことを優しく抱きしめてくれたりキスしてくれたりしている。
最初の頃は、ボクの部屋で霊の存在を感じても、空里にも具体的には何も特に言ってなかった。
ただ、なんとなく、部屋に何か霊のようなもの、いるような気する~って感じで空里にも言ったことある。
空里もボクの部屋に来て
「うわっ!ほんとに何者かの霊、あやめっちの部屋にいるみたい~」
って言ってたけど
「わたしの部屋にも何かいるみたいなんだよね~」
って言ってる。
昔、いつの時代なのかはわからないけど、この場所は、みんなの集まる集会場か、もしくは学校みたいな場所だったのかなあ~って思った。
家全体を守ってくれてるような霊の存在も感じるのだ。
それはママもパパも、そして空里も感じているみたいだ。
ある日、家の近くをたまたま通りかかった霊感の強い人、わざわざ家まで来てくれて
「こんなに強力な霊を感じる家は見たことありません...」
って言っていたらしい。
ボクもなんだか、とっても強力な霊を感じている。
どういうものなのかは、よくわからないけど、なんとなく、共存するっていう、そういうやり方を選ぶと良いのかな~って感じてる。やっぱり、多くの人の集まる重要な場所だったのかもしれない。
でも中3のボクは、霊の存在を感じても、霊のことよりも、はるかにえっちなことのほうに関心もあった。
部屋でも、霊の存在してることよりも、常に毎日えっちなことを考えている。
部屋にいると絵を描きたくなってきて、いつもノートに絵を描くけど、可愛い女の子のえっちな絵ばっかりを描いている。
でも不思議と、部屋に存在しているように感じている霊も、それで良いって思ってくれてる感じなのだ。
むしろ、ボクの描いてるえっちな絵を嬉しそうに見てくれてる気もする。
もともと、毎晩寝てるボクを抱きしめて愛撫してくれてるのを感じていて、どうも女の子の霊なのかな~って思っているし、絵を描きたくなるから女流画家とか、そういう女の子の霊なのかな~って思ってる。だから、その霊の女の子は、ボクに絵を描かせていて、そのボクの描いてる絵を観てくれているのかもな~って思う。
霊の女の子は、昔からボクの知り合いで、もしかしたら、昔、その女の子とボクとは愛し合っていたのかな~って思ったりもしている。
毎晩、抱きしめられて愛撫されてるのを感じてると、そんなふうにも思えてくる。
大阪に来てから、えっちな絵を部屋で描くようになった。えっちな女の子の絵を。
ボクの描いてる、えっちな女の子は、霊の女の子なのかなって思う。
霊の女の子も、それを嬉しそうに見てくれてるのをなんとなく感じるから。
そして芸術論を毎日ボクに説いてくれてるようにも思える。
お師匠さんのように。
だから、昔、ほんまにボクのお師匠さんやった人なんかなあ~。
何か芸術的なお師匠さんやったのかな?その女の子は!
それで今でも
「芸術に対して高い意識を持つように!」
ってボクに言ってくれてるのかもしれない。
でも、ボクの描いてるえっちな絵を好きそうだから、昔、ボクと愛し合っていたのか、この場所は愛しあう場所だったのか、よくはわからないけど、何かそういう場所なのかなあ~この地は!
中学の先には、藤原鎌足を埋葬しているのでは?ってなってる阿武山古墳あったり、家の近くにも継体天皇を埋葬しているのでは?ってなってる今城塚古墳もあったりと、なんだかめっちゃ歴史的な場所やから、家の近くも何かしら強力な霊も存在しているような場所だったのかもしれない...いや、ほんまに...よくは知らんけども...
そんな歴史的な場所でも、中3のボクは毎日えっちなことばっかり考えて、勉強しながらでも、ノートについつい、えっちな絵を描いてしまうんだよなーっ!
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