シーサー

中2になったら、急にえっちになってきた。

家で1人の時は、いつも裸になって、えっちな格好をしている。

沖縄のあたたかな気候と、解放感あふれる雰囲気に包まれていると、ボクもめっちゃえっちな気分になってくる。

中2っていう思春期の時季なので。


妹の空里の小学生の友達も、家に遊びに来ても、ボクのことをみんなお姉ちゃんだと思っているから、空里も

「沖縄でも、やっぱり、みんな、あやめっちのことをお姉ちゃんだと思うんだなー」

って。


ボクは、そんな空里と海やプールに泳ぎに行く。

空里は、松山の梅津寺の海で、水泳教室に通っていたから、めっちゃ泳げる。

空里は、瀬戸内海も好きみたいだったけど、沖縄の海もめちゃめちゃ好きみたいだ。

沖縄のきれいであたたかな海で、めっちゃ気持ち良さそうに泳いでいる。

ボクも女子用の可愛い水着で泳いでいる。

まわりからは、ぜったい姉妹に見えてるはず。


夏休みのある日、美羽ちゃんと手をつないで仲良く歩いていた。

そしたら、前から、専門学校に行ってるみたいなお姉さんとお兄さんも、やっぱり仲良く手をつないで歩いてきて

「写真の課題で、母親のヌードを撮らなきゃなんだよー」

ってお兄さんは言ってた。

「うわーっ!おかあさんのヌード撮るの?」

って、お姉さんも少しおどろいてた。

「撮ってくれる?」

ってお兄さんはお姉さんに頼んでいた。

「だめよ、自分で撮らなきゃ」

って言われていた。

「うおーっ!背中から撮るかーっ?」

って言いながら、ボクたちと、すれ違っていた。

なんとなく、ボクたちを見ながら笑っていた。

「可愛い中学生だなあ~」

って思ってるような感じで。


美羽ちゃんはボクに

「今の人、おかあさんのヌードを撮るとかって話をしてたねー」

って言ってきた。

「うんっ!そんなこと言ってたねー」


「あやめっちなら、どうする?」

「えっ?おかあさんのヌード?」

「そう」

「そうだなあ...裸でカーテンにクルクルくるまっててもらって、速攻撮るかな...」

「あははは...カーテンにくるまってるとこかあ」


「それか美羽ちゃんを撮って、おかあさんってことにするか...」

「だめでしょ、そんなの...ちゃんと撮らないと」


「それとは別に、美羽ちゃんを撮りたいわ」

「えっちねー」

「なんでだよーアートだよ」

「まあ、あやめっちとなら、べつにいいけども...」

「そうでしょー」


夏休みには学級委員の合宿も竹富島であった。

学校の全学年の学級委員みんな参加してのキャンプ。

学級委員どうしの親睦を深める。

結衣先生も、ボクの参加をめっちゃ応援してくれた。

「あやめっち、しっかり離島でキャンプしてくるんですよー」

って。

結衣先生はボクに沖縄での中学生生活を充実した良きものになるようにと常に考えてくれている。

結衣先生のためにもボクはキャンプで沖縄の離島を満喫してくるぞーって思った。

料理をしたり探検したり、学級委員どうしで親睦を深めてきた。

離島の海や自然も満喫してきた!


夏休み中に、美羽ちゃんとは、何回も海やプールで泳いだ。

美羽ちゃんと海でキスもした。

奏ちゃんとはファーストキスだから、美羽ちゃんとはセカンドキスだなあ。

あっ、幼稚園の時のをいれたら、美羽ちゃんで3人目かな。


奏ちゃんは、夏休みも終わり頃になって、沖縄に遊びに来た。

「うわーっ!あやめっちー!会いたかったよー」

「ボクもだよー奏ちゃんー」


奏ちゃんは1つ年上だけど、ボクは奏ちゃんの先輩にならなきゃって、どうしても思ってしまう。

でも沖縄は、奏ちゃんより先輩だから

「やったあ!沖縄では先輩だぞー」

って奏ちゃんにも言った。

「そうだねー」

って言って、奏ちゃんもめっちゃ嬉しそう。

本当に沖縄では、ボクのことを先輩だと思ってくれてるみたいだ。

だから奏ちゃんをボクのほうから海へと連れて行った。

2人であったかいビーチで泳いだ。

奏ちゃんは中3のお姉さんだから、水着姿もそれだけ眩しく感じる。めっちゃえっちに思える。

ボクもえっちで可愛い水着を着て、奏ちゃんといっしょに泳いでいた。

夕方、サンセットビーチで奏ちゃんとキスした。

「奏ちゃん、今、中3だから中学校には先輩いないからいいけど、高校生になったら、先輩いっぱいいるからライバルだらけだなあ」

「あはは」

「あっ!そうだっ!」

「なに?」

「奏ちゃん女子高に行きなよ!」

「えっ?女子高に?」

「うんっ!そしたら、学校の先輩もみんな女子だから...」

「そっかあ!女子高かあ!考えとくね」

「ぜったいだよ!」


夏休みも終わって、学校の廊下を美羽ちゃんと歩いていた。

そしたら「アメリカ留学」の張り紙を見つけた。

「あーっ!美羽ちゃん!アメリカ留学だってー!」

って美羽ちゃんに言ったら

「あー、毎年、夏休みと春休みに、アメリカに留学に行くやつでしょー」

って言っている。

「えーっ?美羽ちゃん知ってるのー?」

「知ってるよー!普通に留学やってるもんっ」

うーわっ!さすが沖縄の中学だーっ!って思った。

「ちょっと見てもいいー?」

って美羽ちゃんに聞いてみた。

「いいよー」


「えっと...サンフランシスコの中学に留学だって」

「そうみたいだねー」

「いいなーサンフランシスコ」

「いいねー行きたいねー」

「サンフランシスコにはパパのほうのおばあちゃまとおじいちゃま住んでるんだよー」

「えーっ?あやめっち、すごいー」


「行こうかなーサンフランシスコの中学に留学」

「あやめっち行くの?」

「うんっ!行きたい!美羽ちゃんもいっしょに行く?」

「えーっ?どうしようかなあ」

「行こ行こ」

「うーん、じゃ、いいよー」

「やったあ!じゃあ、いっしょに行こうー」


そして結衣先生に

「美羽ちゃんと2人でサンフランシスコ留学に行きたいです」

って言いに行った。

「じゃあ申込書に記入して提出してねー」

って言われて、教室で記入して結衣先生のところに持って行った。


それから筆記試験と面接あって、2人で春休みに留学に行けることになった。


普段の放課後は美術教室で美羽ちゃんと絵を描いている。

日曜日には、美術部のみんなと島に絵を描きに行ったりしている。


春休みになった。

美羽ちゃんとサンフランシスコに行った。

おばあちゃまとおじいちゃまも喜んでくれた!

「よく来てくれたねー!新婚旅行?」

「そんなわけないでしょ!サンフランシスコの中学に留学に来たのっ!」

「なーんだ」

「なーんだじゃないよー」


サンフランシスコの中学に行って、美羽ちゃんと数日間、語学や歴史、そしてあとは美術などを学んだ。


そして帰りにLAのディズニーランドに美羽ちゃんといっしょに行った。

記念にディズニーで美羽ちゃんとキスした。

そして沖縄に戻った。


春休みも終わる頃、中3から大阪の中学に転校することになった。

結衣先生も

「あやめっち、せっかく沖縄の中学にも慣れてきたのにねー」

って言ってくれた。


那覇空港から飛行機に乗って大阪の空港へと。


那覇空港まで美羽ちゃんはお見送りに来てくれた。

「せっかく中2で仲良くなれたのに、あやめっち、沖縄にいなくなったら、沖縄もさびしくなるさ~」

「また、いつか会えると良いね~」

「そうだね~。大阪も面白そうだから、大阪に行っても色々と絵を描いたりもしてね~」


美羽ちゃんは、ちっちゃなシーサー2体の置物をボクに渡してくれた。

「このシーサーたちをうちだと思っててね~。いつまでも忘れないでね~」

「ありがとう~。美羽ちゃんといつもいっしょにいて、沖縄も楽しく過ごせて良かったよ~。ありがとう~」


飛行機は那覇を飛び立ち、大阪へと向かった。

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