第9話 俺はそれを可能性とは呼ばない Part2

瞳彩アイリスが地に落ちる。


軋轢空間マッシュ・スペース】によって閉じられていた空間も消滅した。


「層上!」


「あっ、こいつは…、瞳彩アイリスか?」


満身創痍の瞳彩アイリスが声を絞り出す。


「層上充快…。

この程度で我が諦めると思うな…」


「負け惜しみ言う余裕があるなら、もう一戦する?」


「貴様…

次に相見あいまみえる時こそ…」


龍は消え去ってしまった。


蒼穹そうきゅう繋天獅けいてんし】は5枚のカードに戻る。


二人が充快に近寄る。


「やったな」


「うん。これで一安心かな」


「ありがとう、層上」


しかし、風増の顔は次第に曇っていく。


「どうした風増? 嬉しくないのか?」


瞳彩アイリスはまだ、完全に消滅したわけじゃないのかも。六繋天は、今度こそ厳重に管理しないと。

でも、そのためには…」


「あっ、そうか」


知介は理解した。


「なに? どうしたの二人とも」


「六繋天を封印するってことは、知介さんの【ドランチャー・サブマリンド】とお前の【蒼穹の弓獅】は渡してもらうことになる」


「あっ…

(ずっと一緒に戦ってきた【蒼穹の弓獅】とも、これで…)」


続く…


**********


「六繋天が全部集まったのは嬉しいけど…」


次回 ここからはそいつ無しで

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