第6話 六繋天 Part2

荒れていた会場は元に戻る。


「俺の勝ちだ。あの人から奪ったカードと起動スターター、それだけじゃない!

お前が今まで奪ってきたカードと起動スターターも全部返せ!

敗者は勝者に逆らえないんだよな?

嫌とは言わせないぞ!」


「今ここに全部あるわけねぇだろ。バカか?」


「お前!」


掴みかかろうとする充快を知介が止め、金貨に質問を始めた。


「あのカードは何だ?

固有ターン7だと? 見たことも聞いたこともねぇぞ、そんなの。

それに、会場を荒らすほどの力。

あれは一体なんだ?」


「これが六繋天の力だよ。

放っておけば六繋天はさっきみたいに暴れ回るかもしれないぞ?

いいのか? お前らは。そんなカード持ってて。

俺に渡せよ、そのカードを。俺がお前らに代わって有効活用してやるからよ」


「渡さねぇよ!」


「翼様ー!」


金貨の身を案じたスタッフ達が駆け寄ってきた。


「お怪我はこざいませんか?」


「お客様方も、お怪我はございませんか?」


大勢のスタッフ達により、両者は引き剥がされてしまった。


「待て! まだ話が!」


**********


<医務室>


ベッドに充快が横たわっている。


「鞍端。

金貨は、鞍端が俺たちの六繋天を狙っているって言ってたけど、本当なの?」


「…」


「鞍端…」


「ごめん!」


風増は部屋から出て、どこかに行ってしまった。


「風増が俺たちを…」


「鞍端…」


続く…


**********


「金貨に勝てたのはよかったけど、六繋天ってなんなんだ?」


「風増が俺たちに近づいたのも、俺たちのカードを手に入れるため…いや!

話を何も聞かないまま決めつけるのはよくない!

俺はあいつが話してくれるのを待つ!」


「…」


次回 固有ターン7

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