第1話 降新星 Part3

「やるな。お前。ホントに今日が初めてなのか?」


知介が声をかける。


「うん。俺もまさか勝っちゃうとは思わなかったけど」


「やっぱここにお前を連れてきて正解だったわ。

どうだった?五仕旗は?」


「めちゃくちゃ楽しかった!」


充快は子どものように喜んでいる。


「もっと続けてみたい!

久しぶりだよ、こんなに面白いと思ったの!

俺、今までカードとかやったことなかったけど、こんなに面白いんだね。もっと早くから始めればよかったよ」


充快の勢いは止まりそうにない。


「わかった、わかった。よかったよ、喜んでもらえて。

それじゃ、そのデッキと起動スターターはお前にあげるよ」


「え! くれるの?

ありがとう、鞍端!

それに俺、時計持ってなかったから欲しかったんだよなー」


「よかったな、風増。喜んでもらえて。

それじゃあ、今日は充快の歓迎会を開こう!」


「歓迎会? 祝ってもらえんの?」


「ああ。うまいもん食おうぜぇ。

俺の知り合いの店でいいか?」


「いいよ。何屋さん?」


「バーガーショップ。ハンバーガー好き?」


「大好き! ご馳走してくれるの?」


「いいよ。好きなだけ食え!

さぁさ、行こう! ここから歩いてすぐのトコだから」


充快と知介が歩き始める。


「それになぁ、それだけじゃないんだよ、その店」


「え?」


「なんと、店の人に"ラジオでキーワードを聞きました"っていうと、ドリンク1杯無料タダになんだよ」


「それ、キーワード言わなきゃいけないんじゃないの?」


「いや、"キーワード聞いた"って言えばいい」


「それキーワードがキーとしての役目果たしてないじゃん」


そんな二人の背中を見つめながら風増は思っていた。


「(ごめんな…)」


続く…


**********


「中距離攻撃、魔法攻撃…

攻撃方法って色々あるんだね。

他にはどんなのがあるの?」


「今度うちに来いよ。そしたら、分かると思うよ」


次回 格闘戦士

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