1章 日常
1話
早朝 5時
いつも通りこの時間に目が覚めてしまうのは昔からの事。ベットメイキングをした後に顔を洗ってスキンケアを軽くすれば、エプロンをしキッチンへと立つ。
昨日のおかずのあまりである野菜炒めを
詰めて、…あとは朝ごはんのついでになんか作って入れようかな。
カーテンを開ければ眩しいくらいに日差しが入ってくる。今日は快晴らしい。
「あら、仁奈もう起きてたのね」
「目が覚めちゃってさ、おはようお母さん」
「そう。おはよう仁奈」
夜遅くまで働いているうちの母親は
本田家の大黒柱でとても頼りになる人。
お父さんと離婚してからだいぶ生き生きして
若くなったような気がする。朝淹れたてのコーヒーをお気に入りのマグカップに入れ差し出せば1口飲み、洗濯物〜と言って脱衣所へ足を進ませた母を見送れば、弁当作りの続きを始めた。
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「よし、朝ごはん出来た」
食卓テーブルに、
食パンとスクランブルエッグ。ベーコンにレタスときゅうり トマトを載せたサラダと簡単スープをテーブルに置く。我ながら上手く出来と思うし、栄養バランスもいい感じだろう。
「おー美味そう。」
「あ、お兄起きたんだ」
「美味そうな匂い2階まで届いたからなぁ」
「それはお母さんが料理下手だと言いたいのかな?」
「げ、そうは言ってないだろ?母さん」
片手にカフェラテを持ちながらそういうのは大学2年になった兄である、ちあき兄はお母さんの負担にならないようにと特待生に選ばれて大学に合格したほど頭はいいのだが このように一言多いのが兄のダメなポイントだろう。
「まぁ、ご飯冷めるから食べよう。ね?」
「そうね。仁奈が作ってくれたんですもの食べましょう」
「だな。あ、仁奈今日学校まで送るよ」
「え、ほんと?ありがとう」
“いただきます“
手を揃えて家族みんなで囲む朝ごはん。
何気ない会話をしながら食べるこの時間が私にとってはとても嬉しいものだった。
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