第5話 甲羅レースゲーム

「おいお前ら。今すぐここで×××しろ」

いきなり草木の中から二足歩行の亀が現れた。正確には亀ではないが。

「おいお前この小説セルフレイティングなんもついてないの知ってるか?」

亀のロボットだった。

「俺の名前はカメロンボ。亀のロボットだ。今すぐここで×××しろよ!!!!!!」

「×××って何?」

「お前のような純粋な子は聞くな」

「お前ら、これじゃあロボットしか住んでない星になっちまうぞ。俺たちカメロンボは何十年か前の大地震で逃げ遅れた亀族がほぼ全員宇宙に吹き飛ばされたから、人口が減るのを防ぐために作られたんだぜ。でも人口を増やすには×××しなきゃならんのよ。だからお前ら早くやれ」

「この小説は子供も見ているかもしれないだろ?やめろ」

「まず子供はスマホ持ってねぇだろ」

「それはただの偏見」

「とにかく!何故生物は増えると思う?それはn」

「やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ。全年齢対象だ」

「全年齢対象って、小説に全年齢対象かどうかつけられるの?」

「…………お前らあとでしばく」

「「さーせんした」」

「作者もこういう奴作るな」

さーせんした。

「とにかく人口減っちゃ困るので攻撃する」

カメロンボは甲羅に入ると突撃してきた。

「いったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

モコローの顔面にぶつかり、木の上まで吹き飛ばした。

「ええええええええええ。……なんか既視感が…」

「気にするな」

「ノから始まってコで終わる亀……」

「作者の小説が減るから言わないで⁉︎」

ヒユゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

ズドォォォォォォオン

なんと上からモコローが降ってきて、カメロンボは踏まれてしまった。

「いってぇな。何すんだよ」

「あれ、甲羅にうずくまっちゃった。まぁいいや蹴っちゃえ」

「それだけはやめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

モコローが蹴った彼は木に激突しながら森の奥へ進んでいった。

「可哀想すぎる」

「カメロンボが?」

「この小説がだよ!!!!!!」

しばらくすると、カメロンボが戻ってきた。

「ハァ…ハァ…ハァ…海まで飛ばされたよ」

「よく戻ってこれたね」

「お前、みちびキーがどこにあるのか知ってるか?」

「!…みちびキーなら、確か、ツミキングが持っていた気がする」

「ツミキング?」

「その名の通り、積み木の王様だ。めっちゃデカくて、髭が生えている奴だ。この道を真っ直ぐ行って、ツリーハウスを抜けたところの広場にいる」

「ありがとう」

「すまんな。……お前って凶暴化してるのか?」

「え?凶暴化っつても、ちょっと乱暴になるだけっぽい。影響が少ない奴らはね?」

「そうか。ありがとな」

「ねぇ、カメロンボ、一緒に来る?」

モコローがカメロンボを誘った。

「え、なんで?別に暇だからいいけど」

「それはね………」
















ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」

ズドカァァァァァァァァァァァァァァンン

坂道を滑るカメロンボの甲羅に乗って、モコローとロックはツリーハウスの壁をぶち破った。

「やったー!ね、言った通りでしょ?」

「これなら移動も楽だし、ショートカットできるな。ちなみに俺結構レースゲーム上手いから、ちょっと先頭貸せ」

「俺をカートにするなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

道端でピクニック配信をしている猿がいた。

「365日連続ピクニックチャレンジ〜〜!今日はバナナです〜〜。じゃあ、いっただきm」

ズドカァァァァァァァァァァァァァァンン

同じ効果音を纏って、ロックは甲羅で猿を吹き飛ばした。

「あれ、バナナが手に入った。まぁいいや」

「誰か今いた気がするけど……」

「大丈夫だろ。まさかこんなところで365日連続ピクニックチャレンジなんてしてるわけない」

「ねぇ、後ろ!!!!!!」

2人は後ろを振り向くと、なんとバスケットに乗って猿が追いかけてきた。

「食の恨みは恐ろしいぞ!配信の邪魔すんな!バナナ返せ!」

「え?なんて言った?」

「だから!食の恨みは恐ろしいって。バナナ返せよ!」

「え?」

「ああ?なんて言った?聞こえない!」

「今なんて言ったの〜?」

「だからなんつったか聞いてんだよ!」

「モコロー、きっと凶暴化している住民だ。気にすんな」

「追いかけてきているよ⁉︎」

「俺の腕前を舐めんなよ?」

甲羅の後ろにバナナの皮がついた。猿は激怒した。

「ハァ⁉︎あいつ、舐めプしてやがる。バナナの皮を車の後ろにつけるとか頭おかしいだろ」

※批判しているわけではないです。

「………今だ!!!!!!」

「⁉︎…なんだ⁉︎⁉︎」

バナナの皮が甲羅から、バスケットの目の前に落ちた。

「避けられない!!!!!!」

グルリン

バスケットはスピンし、猿はお金を撒き散らした。

「クッソ。覚えてろよ!!!!!!」

「……逃げ切ったようだな」

「なんか僕たち悪いことした気がする」

「そもそも俺をカート代わりにしてる時点で悪いだろ!」

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